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コラム〜水上の若きサムライたち〜

父、兄とともに戦う! 上條暢嵩(前編)

上條暢嵩(かみじょう のぶたか)選手

2016年5月1日更新 文:黒須田守(BOATBoy) 写真:池上一摩(BOATBoy)

ファミリーレーサー

大阪期待の若武者!
大阪期待の若武者!

 ボートレース界には、親子レーサー、きょうだいレーサーが数多く存在する。親子レーサーで有名なのは、服部正彦&服部幸男、谷川宏之&谷川里江、北川一成&北川幸典などなど。北川の場合は、母である北川ひろみもレーサーであり、幸典は両親がともにレーサーという珍しい例だ(ここまで親のほうはすでに引退している)。昨年には大山博美&大山千広という史上初の母娘レーサーが誕生している。現在のようにメディアが発達し、業界がPRにも力を入れている時代とは違い、ボートレースというものに触れる機会が非常に少ない時代も以前にはあったが、親がレーサーであれば子供の頃から身近にボートレースと出会っているということになる。親の雄姿を見てあこがれ、レーサーを目指すというのは、ある種自然なことなのかもしれない。
 きょうだいレーサーは、現役最強兄弟である篠崎元志&篠崎仁志をはじめ、枚挙に暇のないほどだ。池田明美&池田浩美など、双子レーサーもいる。中村晃朋&中村桃佳のような兄妹レーサーも存在する。守屋美穂&守屋大地も兄妹レーサーだが、レーサーデビューは美穂のほうが先。大地は、すでに女子トップ選手のひとりとなっている妹に負けじと奮闘している。後藤翔之&後藤隼之&後藤美翼という3きょうだいレーサーもおり、それぞれが互いに刺激を受けながら、切磋琢磨している。
 本稿の主人公である上條暢嵩は、まず親子レーサーであり、さらに兄弟レーサーという非常に珍しい例である。父は上條信一、兄は上條嘉嗣。まさにファミリーレーサー。いずれも現役選手で、それぞれが日々、奮闘している。

若さあふれる表情
若さあふれる表情

 上條暢嵩は、第110期生としてやまと学校に入所。2012年5月に地元住之江でデビューしている。
 父・上條信一は1981年11月に、やはり住之江でデビューした49期生。同期には、西島義則や大嶋一也がいる。すでに35年のキャリアをもつベテランレーサーであり、デビューした頃には暢嵩も兄・嘉嗣も生まれていない。GI優出やSG出場もある実力者であり、現在はさすがに成績を下げてしまっているものの、今でも若々しいまくりを放つなど、元気いっぱいだ。
 兄・上條嘉嗣は2008年6月に児島でデビュー。102期生だから、暢嵩の8期先輩となる。年齢は4歳上だ。まだ目立った活躍を見せてはいないが、成績はじわじわと上昇しており、内寄りのコースではなかなかの強さを見せている。弟の活躍に刺激を受けてもいるだろう。
 そうした環境でデビューした暢嵩だから、ボートレーサーとは何かというものを肌で感じてのデビューとなったはずだ。デビュー3戦目で2着とはじめて舟券に絡み、6月の津でデビュー初勝利もあげている。父はデビュー3戦目で初勝利をマークしており、それにはかなわなかったが、兄よりは早い初1着だった。船出としては上々と言えるだろう。
 上條一家のファミリーレーサー物語はこうして始まったわけだが、いくら家族の後押しがあろうとも、一足跳びに成長できるほどボートレースは甘くない。暢嵩もデビューして1年はなかなか成績を上げることができず、苦しい時期は続いた。デビュー2年を過ぎてからは、それまではほぼ6コース、そうでなくとも4~5コースという新人らしいコース獲りを卒業し、内寄りコースからのレースも始めているが、それでもすぐには結果には反映せず、成績的にも足踏み状態を強いられている。
 ボートレースは内寄りコースが有利、というのが真理であっても、内寄りからのレースは実は簡単ではない。若手選手が入り始めた1コース、2コースで苦戦する場面はごく当たり前のものとして、よく見られるものである。それでも、上條の順応は早かったと言っていいだろう。内よりのレースに慣れてくると、結果が次第についてくるようになった。むしろ内寄りで強さを見せるようになり、1コースの成績などはいきなりA1級並みの数字を残すまでになった。上條の存在感が増していったのは、まさにこのあたりから。自身初のA2級昇級を果たした上條は、めきめきと頭角をあらわしていくことになる。
 (後編に続く・・・)5/15(日)更新予定

上條暢嵩
上條暢嵩 (かみじょう のぶたか)選手プロフィール

登録番号4719。110期。支部・大阪。出身・大阪。1994年1月4日生まれ。O型。

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