DeNA・ロペスが語る日本一への思い 「昨年の経験が自信につながっている」

週刊ベースボールONLINE

プレー以外でもチームの柱として

本塁打数は年々右肩上がりだが、「数字をあまり気にしないことも結果につながっている」と語る 【写真=大賀章好】

 DeNAは昨年、球団として初めてのCSを経験した。勢いのある若手が中心のチームで、ロペスの存在は欠かさすことができない。グラウンド、ベンチでは状況に応じたアドバイスを送り、ときには経験の浅い選手を心強い言葉で勇気づける。チームのムードメーカーであり、仲間からは“チャモ(少年)さん”とスペイン語の愛称で呼ばれ愛されている。「横浜でキャリアを終えたい」と言うロペスの願いは、昨年に続いてのCS出場と、日本一だ。

──若い選手が多いDeNAにあって、33歳のロペス選手は野手では年長の部類です。プレー以外にもチームの柱としての役回りを期待されています。

 そうだね。野手ではほぼ最年長(G.後藤 武敏=37歳、田中浩康=35歳)だ。DeNAに移籍した1年目(15年)は、自分自身が慣れない部分もあったけれど、3年目の今はチームにもなじんで、本来ならコーチの仕事でもあるけれど、若い選手とも頻繁にコミュニケーションを取るようにしているよ。

──試合中でも、例えば抑えの山崎康晃投手ら投手陣をマウンドで激励する場面もよく見られます。

 叱咤激励というか、そういうことは意識しているよ。グラウンドでは勝負しているわけで、ときには負けることもある。でも、次の日に負けを引きずらず、過去を忘れて新しい1日でベストを尽くそう、ということは伝えているね。どんな投手でも重要なポジションで投げているけど、特にヤス(山崎康)は勝敗に直結するところでマウンドに上がる。だからそういうポジティブな考えでいてもらいたいんだ。

──野手ではどなたとコミュニケーションをとる機会が多いですか?

 筒香と話す機会が多いかな。ときどき食事に行ったりもするからね。球場の外では一緒に冗談を言い合ったり、他愛もないことを話しているよ。英語、スペイン語、日本語をミックスでね。

いいチーム状態をキープすることが大事

──今後、チームが2位、優勝を目指すために必要なものは何だと思いますか?

 これ以上何かを求めるのではなく、いまのいいチーム状態をキープすることが大事なことだと思う。楽しくプレーすることを続けていく。そうすれば結果もついてくるはずだよ。もちろん、優勝を目指してはいるけれど3位に入って今年もCSに行くことが大前提。そして2位以上になれば横浜スタジアムでCSを戦うことができる。ロッカールームの雰囲気は常に明るい雰囲気にあふれている。DeNAに来て3年目だけど、昨年CSに行ったことが自信につながり、グラウンドでは野球に集中して、ロッカーでは楽しむ雰囲気というのが強く感じられるよ。

──14年まで在籍した巨人とDeNAの雰囲気の違いはありますか?

 比較するのは難しいね。それぞれの球団をリスペクトしているからね。ジャイアンツはジャイアンツの良さがあり、ベイスターズはベイスターズの良さがある。

──今シーズンの目標を教えてください。

 リーグ優勝、そして日本シリーズ出場だね。

──個人タイトルはいかがでしょう?

 自分の数字は意識せずに、しっかりといいシーズンを過ごしていきたいよ。

──昨年、雨の横浜スタジアムでCS出場を決めた広島戦(16年9月19日)、最後の打者は遊ゴロでした。倉本選手からの送球を捕球し、一塁ベース上でガッツポーズした場面が印象的でした。

 よく覚えているよ。球団として初めてCSに行けることがすごくうれしかったし、シーズン中の普段の1勝とは別の意味もあった。横浜の街の盛り上がりを感じられたことは特別な経験だった。CS出場を決めて街を歩いていたら、いろんな人に声をかけてもらったんだ。今年も昨年以上に盛り上がれるよう、残りのシーズンを全力で戦っていくよ。

≪取材・構成=滝川和臣 写真=長岡洋幸(インタビュー)、BBM 通訳=天野祥≫

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