【ノア】中嶋が潮崎を下しGHC王座V4に成功 武藤&丸藤の天才タッグが快勝

高木裕美

中嶋が潮崎を退けGHCヘビーV4に成功 【写真:前島康人】

 12日のプロレスリング・ノア「GREAT VOYAGE 2017 in YOKOHAMA」神奈川・横浜文化体育館大会では、GHC4大タイトルマッチなどが行われ、2504人を動員した。

 メインイベントのGHCヘビー級選手権試合では、王者・中嶋勝彦が潮崎豪を下し、4度目の防衛に成功。6年ぶり4度目の一騎打ちで、中嶋が初勝利を飾った。

中嶋、完全なる世代交代を誓う

ともにすべてを出し尽くした二人。ノアへの覚悟を示した 【写真:前島康人】

 共に育った団体、年齢は違えど、04年の同期デビューである両者。放送席では潮崎の師匠・小橋建太さんが見守る前で、開始早々、潮崎が場外での鉄柵ホイップ2連発を見舞うと、さらに鉄柵越えのフライングショルダー。しかし、中嶋もミサイルキック、フロントハイキック、高角度バックドロップで応戦する。

 15分過ぎには、潮崎の逆水平チョップと中嶋のミドルキックの打ち合いがヒートアップ。互いの師匠である佐々木健介さんと小橋さんが死闘を繰り広げた05年7.18東京ドーム大会での名勝負を再現するかのような打撃戦となった。なおも潮崎はノータッチトペ、ゴーフラッシャー、豪腕ラリアットを繰り出すが、中嶋はショートレンジラリアットをかわしてジャーマンスープレックス。フラつく潮崎に渾身のヴァーティカルスパイクでトドメをさし、至宝を守り抜いた。

 試合後、かつて「覚悟が違う」と潮崎を酷評したことに対し、「覚悟は十分にありました。すみません」と頭を下げて謝罪した中嶋は、「オレたちは始まったばかり。ここからおいしくなるはず」と、今後も潮崎とのライバル関係は続くと明言した上で、今後の防衛戦については「皆さんの声にオレは応えていきたい。ノアは上の世代じゃない、オレたちが作っていく。だから、オレたちが光り輝いていきたい」と、完全なる世代交代を実現させると訴えた。

丸藤&谷口が挑戦表明も「観客の反応がすべて」

杉浦&拳王組が新王者に。丸藤&谷口が次期挑戦者に名乗りを上げたが 【写真:前島康人】

 王座剥奪により空位となった第38代GHCタッグ王座決定戦では、杉浦貴&拳王組が、マサ北宮&モハメド ヨネ組を破り王座戴冠。試合後、丸藤正道&マイバッハ谷口が挑戦を訴えるも、新王者組は「観客の反応がすべて」と一蹴した。

 同王座は北宮&拳王組が保持していたが、2.24後楽園ホール大会で拳王が北宮を裏切り、杉浦と結託。心身に深い傷を負った北宮をヨネが救出した。
「ベルトはすぐにオレたちが取り返す」と豪語していた杉浦と拳王は、奇襲攻撃からの場外戦で主導権を握ると、拳王は倒れた北宮の上にGHCタッグベルトを投げつけ、「マヌケ」と挑発。北宮も得意のブルブルで闘魂を注入し、15分過ぎには杉浦を監獄固めでガッチリととらえるが、決めきれず。杉浦のエルボー&拳王のキック連打から拳王がダイビングフットスタンプ、杉浦がオリンピック予選スラムへと繋いで3カウントを奪った。

 試合後、谷口を連れてリングに上がった丸藤が「次から始まるマイバッハの伝説のエジキはおまえたちだ。そのベルトに挑戦させろ」と、“谷口再生工場”の舞台として王座挑戦をアピールするも、拳王と杉浦は「観客の反応がすべて。谷口に期待感があるように見えたか」と拒絶。さらには、北宮がバックステージでの襲撃を2人に返り討ちにされるも、「25日にすべてを賭ける」と、25日の後楽園ホール大会で組まれた拳王との一騎打ちでのリベンジを誓った。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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