データ上はシュウジが最有力も……今年の阪急杯は例年よりレベル落ち?

JRA-VANデータラボ
 今週末から関東は中山、関西は阪神の連続開催に突入。これからしばらくは春のG1に向けてのプレップレースが数多く組まれており、スターホースも戦列に復帰して盛り上がりを増していく。今回の「データde出〜た」では、高松宮記念の前哨戦のひとつ、阪急杯のレース傾向を過去10年の結果から調べてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。過去10年の阪急杯1〜3着馬は、延べ30頭中24頭までが1〜5番人気に収まっていた。1着馬を見ても、11頭(※07年が1着同着だったため)のうち10頭は1〜4番人気から出ており、例外は09年に7番人気で制したビービーガルダンのみとなっている。以下、6〜9番人気は【1.1.3.35】、10番人気以下は【0.0.1.71】という成績で、ひとケタ人気に収まっていればまだしも、ふたケタ人気にとどまるとかなり厳しい結果が待っている。どうやら阪急杯は、人気薄が食い込む余地があまりないレースと考えたほうがよさそうだ。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。好走率を見ると、1枠と2枠、次いで3枠の数値が明らかに高く、内枠有利の傾向が顕著になっている。1〜3枠の内訳を確認したところ、上位人気馬が入ったケースが多いようではあるが、迷ったときは内枠の馬を狙うと的中につながりやすそうだ。一方、4〜8枠は総じて振るわず、なかでも4、5枠の不振は深刻。狙っていた馬が4、5枠に入った場合は、予想を再考する必要があるかもしれない。

年齢別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は年齢別成績。1着が多いのは5歳馬、複勝率が高く馬券圏内にしっかり絡むのは4歳馬という傾向が明確に出ている。一方、6歳馬や7歳以上の馬は数値が大幅に落ちており、割引が必要になりそうだ。なお、6歳以上で好走した延べ6頭の共通点を探したところ、いずれも前走で重賞4着以内だったことがわかった。6歳以上に関しては、前走で重賞に出走していい走りを見せていた馬のみ買い目に加える方針で臨むといいのではないか。

前走クラス別成績

表4 ※前走地方戦、海外戦は除く 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走クラス別成績で、前走が地方戦や海外戦だった馬は集計対象外となっている。上から見ていくと、前走1600万下出走馬の好走例は3着1回のみ、前走オープン特別出走馬の好走例も同じく3着1回のみとなっており、阪急杯は前走で重賞以外に出走していた馬にとっては厳しいレースと言える。

 前走で重賞に出走していた馬に関しては、前走G2出走馬の成績が突出して優秀だ。これは前走で阪神Cに出走していた馬が好成績を収めている影響が大きい。阪神Cと阪急杯はともに阪神芝1400mを使用し、開催時期も2カ月ほどしか離れていないこともあり、このコースを得意としている馬がどちらも好走を果たすケースが多いようだ。前走G3出走馬は、好走率はそれほど高くないものの、好走例が多く、しっかりと取捨する必要がある。前走G1出走馬が振るわないのは意外だが、芝1200mのスプリンターズSや芝1600mのマイルCS以来となると出走間隔が開いてしまう影響があるのかもしれない。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント