中日がもくろむ最下位からの巻き返し 森体制最大の補強は森脇コーチ!?

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川崎宗則、本多雄一、安達了一らを育て上げた実績を持つ森脇コーチ 【ベースボール・タイムズ】

 昨季19年ぶりの最下位に沈み、球団ワーストの4年連続Bクラスと低迷が続く中日。復権を目指す今季は、長らくチームを支えた落合博満GMが退任し、“代行”の肩書が取れた森繁和新監督の下で巻き返しに燃えている。

 迎えた春季キャンプでは、新外国人のアレックス・ゲレーロの評価がうなぎ上りで、ドラフト1位、2位コンビの柳裕也、京田陽太も前評判通りの力を披露。三ツ間卓也、遠藤一星、石岡諒太、溝脇隼人らの若手陣も積極的なアピールを続けている。

 新しい風を吹き込んでいるのは選手だけではない。森監督の参謀役として、かつて福岡ソフトバンク、巨人、オリックスで、監督、コーチを務めた森脇浩司氏を、内野守備走塁コーチとして招聘(しょうへい)。選手育成に定評のある名伯楽は、チームの作戦面のポストも担い、森体制を様々な立場からサポートすることになる。

川崎、本多、安達を育てた名伯楽

 本拠地・ナゴヤドームの特性を生かした守り勝つ野球。「原点回帰」のスローガンが示す通り、チームスタイルのベースは変わらない。だが、同時に革命も求める。そのひとつが積極的な走塁。今キャンプでは選手たちのアグレッシブな姿勢が際立っており、練習試合から走りまくっている。まだまだ調整段階とはいえ、対外試合は4連勝スタート(2月21日時点)。森監督は「出来すぎ。いずれボロが出てくるでしょう」と言いながらも、「先の塁を狙う姿勢が見られた」というコメントは恒例だ。

 この“走塁改革”の背景には森脇コーチの存在がある。その手腕を振り返っても、巨人の2軍内野守備走塁コーチを務めた2011年、チームはイースタン・リーグトップの152盗塁を記録し、前年の60盗塁から数字を大きく伸ばした。これは森脇コーチの「選手に気づかせ、意識させる」という指導理念の表れでもあった。
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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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