【全日本プロレス】ボディガー組が宮原組退け世界タッグV2 大仁田の電流爆破要求を諏訪魔が一蹴

高木裕美

ジュニア王者・石井は稔に勝利 青柳は中島から金星

「Jr. BATTLE OF GLORY」が開幕 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 この日はJr. BATTLE OF GLORY公式戦4試合も行われた。

 現世界ジュニアヘビー級王者の石井慧介は、ベテラン・田中稔に勝利し幸先の良い白星スタートを切った。これまで世界ジュニア、新日本のIWGPジュニアヘビー級王座など、様々なタイトルを獲得してきた稔は、顔面へのドロップキック、雪崩式ブレーンバスター、ダイビングフットスタンプなどの大技を惜しげもなく披露。だが、石井もミノルスペシャルを押しつぶしてこらえると、タイガースープレックスからの高角度ダブルアームDDTでフィニッシュを決めた。「世界ジュニアチャンピオンのプライドとしてひとつも落とせない」と全勝優勝を狙う石井は「今日でまた勢いがついた。稔選手に勝って大きな自信になった」と胸を張った。

 青柳優馬は前GAORA TV王者の中島洋平から金星獲得。中島は鉄柵を使ったカカト落とし、ドロップキックやサッカーボールキック、フロントハイキック、ソバットなど、得意の蹴りを多用するも、青柳はローリングジャーマン3連発であわやという場面を作ると、中島の跳後廻蹴をかわし、怒涛の丸め込み3連発からのロックスターバスターで勝利。大歓声で劇的勝利を祝福された青柳だが、「先輩超えとか、大どんでん返しとか、そういう言葉は大嫌い。このまま優勝していく」と、若手扱いから脱却し、一気にトップ戦線を狙うと宣言した。

GAORA王座をかけて秋山vs.KENSOが決定

元GAORA王者KENSOが登場し、秋山との王座決定戦が決まった 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 空位となったGAORA TV王座をめぐり新展開。なんと、次回3.12後楽園大会で、秋山準vs.KENSOによる王座決定戦が発表された。

 WRESTLE−1・黒潮イケメン二郎の負傷欠場により返上されたベルトに対し、元王者を名乗る男から、挑戦をアピールする謎の怪文書が事務所に到着。この日、その差出人である第5代王者のKENSOが、久々に全日本マットにビチっと!登場した。15年よりフリーに転向したKENSOだが、まるでホームリングかのように四方のコーナーでエル・アギラ・インペリアルのポーズを決めると、「GAORAに情熱を持ってビチッと!挑戦したい。やってもいいですか!」と挑戦表明。これに対し、受けて立ったのが秋山だった。

 春の祭典「チャンピオン・カーニバル」(CC)を卒業し、今後は新路線を目指すことを明言していた秋山は、KENSOばりに声を張り上げ、観客の反応を確かめると、「やろう」と即答。両者のタイトルマッチが正式決定した。

 KENSOとの一騎打ちについて「まぁ、いろいろあったけど、リング上で分かり合える部分もあると思う」と語った秋山は、CC卒業についても「オレの肩を叩くヤツってオレしかいない」と、自分自身で一線を退く決意をした上で、「GAORAを持って三冠や世界ジュニアに対抗してやろうって気持ちもある」と、まだまだリング上の戦いを熱く盛り上げる意欲を語った。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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