ボートレース女子戦の人気が止まらない! まるでAKB!?なファン投票レースが熱い

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売り上げは5年前592億円→昨年995億円と右肩上がり

人気絶好調のボートレース女子戦、人気の秘密に迫る 【スポーツナビ】

 卓球、レスリング、バドミントン、ゴルフ……昨今、日本のスポーツ界は女子選手が主役。リオデジャネイロオリンピックでも多くの女子アスリートがメダルを獲得し、また来年の平昌オリンピック出場決定第1号となったのは女子アイスホッケー「スマイルジャパン」だった。だが、女性が活躍しているスポーツはオリンピック競技にとどまらない。「水上の格闘技」と呼ばれ、“男社会”のスポーツというイメージが強いモーターボートにおいても、近年、女子レーサーの躍進が目覚ましいのだ。

 そのような強くて、美しい女子レーサーにファンも注目し、女子戦の総売り上げは5年前の約592億円から昨年は995億円と年々右肩上がり。ボートレーサーを志す若い女性も増え続け、いまやプロは狭き門となっている。

 そして、女子戦の盛り上がりを象徴するように、今年からファン投票による初の女子戦「レディースオールスター」が新設(今年は2月28日(火)〜3月5日(日)、宮島で開催)。スポーツナビでは、ボートレース女子戦の人気の秘密に迫るとともに、レディースオールスターに出場するイチオシ選手に意気込みを聞いた。

アイドルや娘を応援するような身近さ

 2月7日(火)〜12日(日)の6日間にかけて、東京都府中市にあるボートレース多摩川では女子レーサーによる「GIII オールレディースリップルカップ」が開催されていた。ボートを係留する『ピット』内では、女子選手それぞれがボートを整備し、レースに挑もうとしている。けたたましいモーター音、鼻を突くガソリンのにおいはまさに「男の職場」という雰囲気だが、そんな中で女子選手しかいない、というのはなんだか不思議な感覚だ。

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モーターの騒音、油のにおいの中、女子選手がレースに向けて準備している 【スポーツナビ】

 一般的に、男女同じ競技のスポーツにおいて、より迫力があり、レベルの高いプレーを見ることができるのは、男子の方だ。身体能力の差を考えれば当然のことである。しかし、ボートレースは水上でモーターボートを走らせる競技だから、その最高速度(約80km)は男女で大きくは変わらない。つまり、女子限定戦でもレースの迫力は男子戦に全く見劣らないのだ。

 だから、目の前で繰り広げられているレースは、どれも男子顔負けのスリリングさと熱さだし、舟券を握る手にも自然と力が入るというもの。しかも、そんな刺激的なレースを見せてくれるのが、体重50kgにも満たない女性たちだということを考えると、あらためて驚かされる。確かに、ピット内で見た女子レーサーたちはみんな華奢で、パッと見は街で見かける女性よりも小柄な方だとも思ったくらいだ。

 そして、スポーツ界で「美人選手が多い」と評判なのも、このボートレースなのである。美人レーサーと言えば、テレビCMにも多く出演した魚谷香織選手、モデル出身で人気テレビ番組「恋のから騒ぎ」にも出演した芦村幸香選手、実力No.1の平山智加選手、長身スタイルが魅力の中澤宏奈選手、愛くるしい笑顔満点の米井里実選手、元水球日本代表の倉持莉々選手、そして、同じ福井県出身ということで個人的に注目している藤堂里香選手などなど、パッと思いつくだけでも枚挙にいとまがない。

美人ママレーサーとして人気の魚谷香織選手 【スポーツナビ】

東京支部が誇る美女コンビ、富樫麗加選手(左)と米井里実選手 【スポーツナビ】

「ええ、最近はボートレース場への“入り待ち、出待ち”のファンが増えていると思います。以前と比べ、女子選手それぞれにファンがついてきているのかなという印象です。ある種、アイドルを応援するような身近さで女子レーサーを応援していただいているのかなと思いますね。レースでは男子に負けないスピード、迫力を持ちながら、ボートを降りれば女子特有の華やかさ、かわいらしさがありますから」

 そう答えてくれたのは、日本モーターボート競走会企画部広報課の山田健人さん。およそ1600名いるボートレーサー中、女子選手は約200人。まだまだ多いとは言えない人数だが、それだけに顔も名前も覚えやすい。そしてSNSで自ら情報を発信する女子レーサーも多いことから、なおさら親近感がわきやすいのだろう。なので、きっとアナタの推しメンは見つかるはず。いや、ぜひとも見つけてほしい。

こちらは元水球日本代表で将来性抜群の倉持莉々選手 【スポーツナビ】

 また、他のスポーツと違い、ボートレースには女子限定戦だけでなく“男女が同じレースで競う”という特徴がある。ターンのスピードや技術、スタートの反応速度などを含めれば、まだまだ男子選手に分があるのだが、時として女子レーサーがこれら男子レーサーをコテンパンに打ち負かしてしまうのが、ボートレースが持つ大きな醍醐味だ。

「かわいらしい女子レーサーが、怖いおじさんレーサーの中に入って戦うんですから、特に年配のボートレースファンのみなさんは娘や孫を応援するような気持ちで見ていただけるんだと思いますね」

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