波乱万丈のスターダム6周年! 風香GM「前を向けたのはみなさんのおかげ」

風香

スターダムの“スーパーGM”風香が、6周年を語る! 【提供:スターダム】

みなさんこんにちは。
スターダムGMの風香です。

スポーツナビさんのコラムはわりとマメに書かせていただいていたのですが、スターダムの興行が増えるにつれて書く時間が少なくなり……

気づけばいつぶりか分からないほどご無沙汰になってしまいました。

お元気ですか?

私は元気です!

“フレッシュお局”として頑張ります!

現役を引退して早7年。

フレッシュなイメージを保ちたいという理由で頑なにガウン着用を拒んだしたたかな選手時代を終え、気づけば現役6年にスターダムで6年。
ガウンなんか着ても着なくても、立派な“お局”となってしまいました。

これからも“フレッシュお局”として頑張りますのでとうぞよろしくお願いします(^^)

そんなこんなで、スターダムはまもなく6周年を迎えます。

6年間……
本当にいろんなことがありました。
ブームとも言える明るい時代も、苦しい時代もありました。

たくさんの喜びと人生最大の苦しみをココで経験し、潰れそうになりながらも前を向けたのは応援してくださるみなさんがいてくれたから。

私はよく、スターダムは『ファン一体型団体』と言うのですが、ブームの時に発言していた『感謝』と、今言う『感謝』では重みはまったく違うし、今のスターダムがあるのは本当に選手、スタッフ、関係者、マスコミ、それから応援してくださるみなさんがいたからなんです。

これからも良い時も悪い時もみなさんと一緒がいいので、まだまだよろしくお願いします!

今では世界一の女子レスラー、紫雷イオ!

スターダムにとって最初の騒動に巻き込まれた紫雷イオですが、今では世界一の女子レスラーになりました! 【写真:前島康人】

ご存知の方も多いと思いますが、スターダムは過去二度も日本を騒がせる騒動をおこしています。

私たちのことをおもしろく思ってない人たちはこの状況を「炎上商法でのし上がった団体」と言いますが、それは乗り越えたからこその結果。
二度の危機で終わってしまう可能性だって少なくなかったのですから。

一度目の危機は紫雷イオの大麻密輸容疑での逮捕。

夕方のテレビニュースで知りました。

えん罪だということはすぐに分かったけど、逮捕の報道は大きくされても、まっ白だったという報道はほとんどありません。

初めて自分の身のまわりでおこった大きなスキャンダルだったので、普通に生活することもブログを更新することも怖くて、でも私が不安な顔をしたら選手はもっと不安になってしまうから平静を装って……

何を発信しても叩かれるのが分かっているから本当は黙っておきたいんだけど、誰かが方向性を示さないと悪い報道を肯定することになってしまう。

カフェにこもって4時間、悩みに悩んで震えながら
「(イオを)信じて待ちます。信じてついてきてください」
という内容のブログを書いたことを覚えています。

否定的な意見もたくさん届いたけど、はじめに届いたコメントは
「ありがとうございます!」
でした。

あのブログは書くのも怖かったけど、あのコメントをくれたファンの方も怖かったはず。
私が騒動を受けて団体としての方向性を示したなら、このコメントをくれた方はファンとしての方向性を示してくれたのだと、今でも感謝しています。

未成年も多かったので私の元へくる親御さんからの連絡は凄まじかったけど、それも今となっては懐かしい思い出。

そして、言うまでもなく紫雷イオは完全復活!

今では世界一の選手となり、スターダムの絶対的エースとして、昨年は東スポ、週プロ、スターダムアワードで三冠!

そうなったからこそ、今またこの話題を出すことができたし、これほどのドラマを持つ選手はいないと、この事件も含めて紫雷イオを知ってほしいです。

リアルに映画化希望!

よろしくお願いします。(笑)

スターダム最大の衝撃だった凄惨マッチ

世IV虎(世志琥)vs.惡斗の試合は今までで一番大きな衝撃でした。でも、どこにいても頑張ってほしいと密かに応援しています 【写真:SHUHEI YOKOTA】

次は記憶に新しい、世IV虎(世志琥)vs.安川惡斗の凄惨マッチ。

イッキに日本のトップニュースになって新聞や雑誌の一面となり、外でご飯を食べていると隣の席でその話がされていたほど大きな大きな衝撃を与えました。

リングで試合をしたはずの2人なのに、かたよった報道により被害者と加害者というイメージ付けをされ、悪意のある編集でそのイメージはさらに強まり、まるでプロレスラーが素人にリンチをしたかのような書かれ方。

1週間後ノーカットの映像が出ると、今度はその声は真逆になり……

真実がどうであれ、人の手によって善悪は決められてしまうんだと、本当に怖かったです。

2人を守りたくて、守るために頭を下げた謝罪会見が、また当人を傷つけ……。

おさまらないバッシングはもうどうでも良くて、真意が伝わらない辛さと、2人の気持ちを考えると苦しくて、でも表向きは前を向いてるGMでいないといけなくて。

心がバラバラで、初めてお酒を飲まないと眠れないお酒に溺れる半年を経験しました。(『氷結』1日1本というしょぼい溺れ方。笑)

こちらはハッピーエンドにはならなかったけど、どこにいても頑張ってほしいと密かに応援しています。

『一度手を離したら二度と手の届かない人になってやる』

恋愛における格言ですが、この子にだけは未練タラタラなことはここだけの話にしておきます。

6周年記念大会が15日に開催

『スターダムの未来』と言われた岩谷(右)は、今では若手の憧れの存在に。15日には渡辺桃と激突する 【写真:SHUHEI YOKOTA】

そんな大きな出来事を乗り越え、昨年はスリーダム(紫雷イオ、岩谷麻優、宝城カイリ)が世界進出に成功し、日本での土台固めも着実に進み、今が一番充実しています。

6年。

もう勢いや運ではありません。

みんなで積み上げてきた信頼と実績のスターダム!(笑)

そんな私たち、1月15日、6周年記念大会in後楽園ホール大会を開催します。

メインは約一年ぶりの再戦になる紫雷イオvs.バイパー。

投げるか! 潰されるか!

内容的には鉄板の一戦ですが、6周年記念のこの日、この勝敗は7年目を占う大切な一戦になるのでイオを信じ、覚悟をしっかり見せてもらいたいと思います!

そして、スターダムを見続けてる人にとって裏メインとも言えるのが、岩谷麻優vs.渡辺桃!

どちらもデビュー時には目立たない存在だったにも関わらず、
『麻優の未来はスターダムの未来』と言われ、その麻優はスターダムの現在となり、麻優に憧れ追いかけた桃が『スターダムの未来』と言われる存在に。

人気先行ではなく実力で着実に評価を上げてきた両選手。

会見で桃は
「今は(麻優に)憧れはまったくない」
と言いきりました。

「桃は最近太っている。それじゃあスピードについてこれないからもう少し減量して動けるカラダをつくってきて」という先輩(麻優)に、
「私は絶好調だし動きに問題はないけど。……オマエは動ける身体をつくってそんなにガリガリなの? それとも、渡辺桃が怖くて食事がノドを通らないの?」と返す後輩(桃)。

思わず隣にいた進行役の私を見て苦笑いする麻優。(笑)

これが、たんなるビッグマウスなのか、裏付ける何かがあるのか……日常は控えめで感情が見えにくい2人ですが、リングでの爆発力は自信を持ってオススメできるので、裏メインはこれに決まり!

新旧スターダムの未来対決☆
麻優のテクニックが上回るか、桃の勢いが上回るか、未来を見届けに来てください。

そして今年はジャングル叫女(『私よりいい女は北川景子だけ』と豪語する女)に注目!!

長くなりすぎそうなので多くを語るのはまた次回にしますが、
今年はジャングル叫女がくるとココで宣言したこと、頭の片隅に置いておいてください。
当たれば「さすが!」と声をかけてください。
外れたら、なかったことでお願いします。(笑)

というわけで、2017年、スターダム7年目もどうぞよろしくお願いします。

スターダムGM 風香
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著者プロフィール

元女子プロレスラー。2004年2月にJDスター女子プロレスのアストレス4期生としてデビュー。1年以上にわたって勝利を挙げられず、「女子プロレス界のハルウララ」というキャッチコピーがついていたが、シュートボクシングジムで打撃を向上させてからは勝ち星も増え、初代POP(プリンセス・オブ・プロレスリング)王座、第4代EWA世界女子王座などのタイトルを獲得。その愛らしいルックスから「No.1アイドルレスラー」として人気を得る一方、プロレス以外にもシュートボクシング、総合格闘技スマックガールで勝利を挙げている。07年には痴漢を独自捜査の末、逮捕に協力。それをもとにしたドキュメント自著『女子魂。』を出版した。2010年3月に惜しまれつつ引退。現「スターダム」GM。奈良県出身。本名・柿本風香。

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