【全日本プロレス】渕&大仁田の121歳コンビがアジアタッグ初防衛 脳腫瘍ドーリングがリング復帰 大森は5冠王宣言

高木裕美

秋山組を破りアジアタッグ初防衛に成功した渕&大仁田組は王道リングを邪道色に染めた 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 全日本プロレスの新年初興行となる2日の「2017 ニューイヤーウォーズ」東京・後楽園ホール大会では、満員となる1301人を動員した。アジアタッグ選手権試合では、第100代王者組である渕正信&大仁田厚の合計121歳コンビが、秋山準&井上雅央組を退け、初防衛に成功した。

大仁田に対抗し秋山は“凶器”カシン投入

【写真:SHUHEI YOKOTA】

“邪道”大仁田は、タイトルマッチ開催にあたり、秋山に「スクランブルバンクハウスエニウエアフォールマッチ」を要求。だが、秋山が「決着はリング上で」と頑なにこだわったことから、一応は通常ルールで行われることになった。
 それでも大仁田は、リング上に有刺鉄線ボードを設置し、有刺鉄線バット持参で入場。一方、秋山も「オレも凶器を持っていく」と、“悪魔仮面”ケンドー・カシンをセコンドにつける秘策に出たため、リング上は戦闘前からカオス状態となった。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 だが、頼みのカシンは、大仁田のセコンドに“天敵”パンディータを見つけ、追いかけ回しながらそのまま失踪。秋山は昨年末に骨折という重傷を負った大仁田の腰に容赦なくニーを打ち込む冷徹さを見せるも、井上は顔面へのテーブル攻撃、机上パイルドライバー、有刺鉄線ボードへの誤爆ラリアットと、ことごとくデスマッチアイテムのエジキに。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 秋山は渕に場外マット上へのパイルドライバーを見舞うと、大仁田をギターで殴打。さらに渕をエクスプロイダーで投げるが、ここで大仁田が顔面に真っ赤な毒霧を噴射。これでついに秋山も戦線離脱。すかさず渕が孤立した井上にバックドロップ、首固め、逆さ押さえ込みという必殺フルコースを見舞い、3カウントを奪い取った。

渕が電光石火の逆さ押さえ込み

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 改めて渕と握手をかわした大仁田は、V2戦では改めてエニウエアルールを要求。「オレたちがチャンピオンだ。ルールを選ぶ権利がある。応じなければ出場しない」と脅しをかけ、伝統の王道リングを邪道色に染めると息巻いた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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