競馬記者◎は「サトノD>武豊キタサン」 超絶アナ馬情報も必見! 有馬記念座談会

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」トラックマン座談会

優馬トラックマン陣の人気No.1は今年の菊花賞馬サトノダイヤモンド(黒帽) 【撮影:日刊ゲンダイ】

 今年はクリスマス決戦となる有馬記念。3歳勢としては唯一の参戦となった菊花賞馬サトノダイヤモンドに、ゴールドアクター、キタサンブラックなど、昨年の上位入線組もそろう豪華メンバーで、ドリームレースの名に恥じない一戦となった。この1年のさまざまな思いをぶつけて挑む優馬TM(トラックマン)陣。ハッピークリスマスを迎えるのは、果たして誰か?

TM人気が集中のサトノダイヤモンドに死角はあるか?

デスク「昨年の有馬のVTRなんかを見ると、ついこの間のレースに思えてくるんだが、競馬に携わっていると、1年があっという間に過ぎるんだよな。歳のせいかもしれんが……。まぁ、そんな記憶に新しい昨年の上位馬がズラリとそろっているにもかかわらず、◎の数ではサトノダイヤモンドが圧倒しているんだな」

武井「春の皐月賞、ダービーでは、それぞれに敗因もあって勝ち切れませんでしたが、菊花賞では夏を越しての成長力で、他のライバルを圧倒したと言えますね。この馬のきさらぎ賞のみならず、弥生賞も皐月賞もレースレコード。ハイレベルな世代の代表として、古馬も圧倒してくれるはずです」

佐藤直「とにかく菊花賞の内容がズバ抜けているよ。勝ちタイムはもちろんのこと、上がり3ハロンの時計も余力を残してのものだからな」

落合「最近5年の有馬で馬券に絡んだ3歳馬は、全て菊花賞から臨んだ馬なんだよな。実力だけでなく、ゆとりのあるローテーションにも好感が持てるよ」

久光「このローテーションは過去の名馬たちも立証済みですが、サトノダイヤモンドも例に違わず素晴らしい動きで、体調の更なるアップも感じるほどですね」

大江原「三冠レースで見せた実力はすでに古馬を凌駕していると思えるし、それでいて斤量の恩恵もあるからな。大舞台に強い鞍上なら、中山の2500mもなんら問題はないんじゃないか?」

山崎「ただ、サトノダイヤモンドにとってそこは少し気になりますよね。大トビですからトリッキーな小回りコースがプラスになるとは言えませんし、キタサンブラックゴールドアクターと比べると、器用さという点で見劣ると思います。エンジンがかかったところがゴール、というシーンもあるのではないでしょうか」

デスク「加えて、ジャパンカップで菊花賞好走の3歳勢が結果を出せなかった、という点も気掛かりだぞ」

田崎サトノダイヤモンドは、ああ見えて結構、器用さがあると僕は思っているので、コースにも対応可能と見ています。3歳馬がジャパンカップで凡走したとはいえ、この馬は別ですよ」

小桧山「菊花賞2着のレインボーラインは、ジャパンカップが下手な競馬で、それでいてゴールドアクターとは同タイムだったからな。それを物差しにしても、サトノダイヤモンドが通用しないなんてことは、あるはずがないよ」

馬場「僕も、ジャパンカップのレインボーラインは、スムーズだったらもっと際どかったと思います。札幌記念でモーリスに肉薄したレベルの馬を、菊花賞で子供扱いしたサトノダイヤモンドは、ここでは頭一つ抜けた存在でしょうね」

須藤「スローペースでキタサンブラックを逃がしてしまったジャパンカップの結果を考えると、ここはさすがに同じ競馬になるとは思えませんよね。今回は後続も早目に動いて、途中からペースも速くなるはずです。そうなると、ゆったりと構えて自在性もあるサトノダイヤモンドが、最後に動いてまとめて差し切りそうですよ」

小島「僕もサトノダイヤモンドが負けるイメージは浮かばないですね。オーナーの里見さんも、この馬が菊花賞を勝ってから重しが取れたかのように、香港、朝日杯とGIを勝っていますから、この勢いも無視できませんよ」

伊利「最大の敵と思われるキタサンブラックに対して、サトノダイヤモンドは三冠レースの走破タイムですべて上回っていますが、両馬とも制した菊花賞は、2600m通過が昨年の2分40秒1に対して、今年は2分40秒2とほとんど変わらないんですが、そこからの2ハロンでサトノがコンマ7秒も速いんです。これがそっくり能力差だと思いますね」

デスク「ところで、先週の朝日杯の大本命馬ミスエルテを、厩舎担当ながら評価を落とした那谷が、今回もまた担当厩舎のサトノに◎を打たなかったのも気になるな」

那谷「先週もそうだったけど、取材の感触ではサトノダイヤモンドに何ら不安材料はなかったよ。ルメール騎手も2週前の追い切りで跨いだ西谷騎手も、そろって大絶賛していたからね。ただ、個人的に気になる点があって、皐月賞のVTRを見れば分かるんだけれど、4コーナーでのサトノダイヤモンドが勝ったディーマジェスティより手応えが良かったのに、急坂での加速で水を開けられたことが、どうしても引っかかるんだ。

 ディープ産駒を大きく分けると、この馬のように瞬発力勝負を滅法得意として東京や京都で最大パフォーマンスを発揮するタイプと、じわじわと加速してトップスピードに乗るまで時間がかかるけれど、長くいい脚を使えるタイプ。後者がディーマジェスティやマリアライトで、中山コースに向くのはこちらなんだよ。もちろん、サトノが“要らない”わけではないけどね」

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競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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