【プロレスリングマスターズ】武藤の新プロジェクトに長州、藤波、ライガー参戦 長州「自分なりの長州力を見せつけたい」

WRESTLE−1

武藤がプロデュースする「プロレスリングマスターズ」に参戦する長州が経緯と意気込みを語る 【写真提供:WRESTLE−1】

 7日、都内GSPメディアセンターにて武藤敬司がプロデュースする新プロジェクト「PRO-WRESTLING MASTERS」の開催が発表された。また参戦選手として長州力(リキプロ)も同席し、同大会への参戦の経緯や意気込みを発表した。

武藤敬司「WRESTLE−1のリングがここにきて若手中心でいい感じにまとまってきて、若干俺自身が少し浮いてきている中、以前からやりたかったことがありまして。それがズバリ今回のこの企画「PRO-WRESTLING MASTERS」(プロレスリングマスターズ)であります。以前、俺が発した言葉で“思い出と喧嘩しても勝てない”という言葉がメディアで取り上げられたことがあるんですが、その“思い出”も“時”と戦ったら勝てないんじゃないかと思っていて。俺の一番いい時の思い出、まぁ1990年代ですか。そのプロレスをもって時と真っ向勝負をしてぶち破りたいと思います」

長州力「本当に久しぶりにこういう場に座ったんですけど今、敬司が言ったようにもう僕はフェードアウトして1年にもなるし。でも上がれる、上がってみたいって思ったところは今までどんな田舎であろうが都会であろうが、あぁこういう志でやっているんだなっていう所は上がってみたいなって思っていたところもあります。今回、敬司からいろんな意味で話をして、だったら上がろうと。ただ僕はもう1年近くリングから降りていますけど、考え方は昔と変わらないですから。リングの中で頑張って、コンディション作って自分なりの長州力っていう物を一生懸命お客に見せつけて、選手にも見せつけて。それがどういう具合に見られるのか。まぁとにかく頑張って。もう今更あがいてどうのこうのっていうのは全くありませんから、僕は僕でレスラー長州力というものをちゃんと作り上げてリングに上がりたいと思います」

長州「今の時代のプロレスとの違いは出るんじゃないですかね」

【写真提供:WRESTLE−1】

――武藤選手は以前よりこういったものがやりたかったとおっしゃっていましたが、どういう考えから生まれたものなのでしょうか?

武藤 うーん、もしかしたら俺たちがやっていたプロレス、昔のプロレスと形態が変わってきているのかなと、形がね。それを漠然とどう変わってきているかっていうのは口では説明しずらいんですけど、変わっていく部分のちょっとした不満っていうのもあったりして。まぁ今更昔のプロレスって言ってもみなさん90年代って言ったら今20年経っていますからね。ただそういう物をぶつけてみたいと、そう思った試合ですよね。

――こういった興行だとどうしても昔を懐かしんで終わるという事もありますが、あくまでも現在進行形のものを見せいていくという事になるのでしょうか?

武藤 いや、点では終わりたくはないと思うけど点で終わる可能性もあるし。まさしくこの“MASTERS”っていうのは直訳すると“達人”っていう意味があって、プロレスラーの達人ばっかり集めるわけですよ、現存するね。現存しない人が増えてきている中で現存している限られたレスラーでやっていかなきゃならない難しさはあるからね。まぁ線にはつなげたいとは思っていますけど、2月8日次第ですね。

――長州選手はMASTERSという発想というかコンセプトについてはいかがでしょうか?

長州 今現在のプロレスと自分たちがやってきたプロレスの違いを見せるっていうのは、僕にはないですね。イチレスラーとしてその時代で頑張ってきた。間違いなくファン層も違いますからね。ファンの人にとってはある部分見方がはっきりした興行ですし。今のプロレスがどうのこうのっていうのは全くないし、今は今で新しいファンの中でニーズに応えてリングの中で頑張っているし、それは今反映されてプロレスの世界が新日本を中心に頑張っているっていう事はすごいことだと思いますね。ただ今、敬司が言った通り、今のプロレスと張り合ってリングに上がるって言うのは僕にはなくて。これはやろうと思っても絶対にできないことですから。ただ自分たちが敬司が言ったようなものをこの日に見せつけられるというか、見せつける。そういう意味では僕は一人で気負っているのかもわからないですけど、その時代のプロレスと今の時代のプロレスの違いみたいなものは出るんじゃないですかね。僕はその辺はなんか期待しているんですけどね。

武藤 プラスですね、その時俺たちを応援してくれていた人達って二十歳でももう今はきっと四十歳ぐらいっていう中で、その中で俺たちが今もこうやって頑張っているんだっていう事を見ている人にエネルギーを与えたい。少しでもエネルギーを与えることができたらなって思っています。

長州 それは一緒だね、同じだ。

武藤「もしかしたら俺自身がただ楽しみたいだけかもしれない」

【写真提供:WRESTLE−1】

――出場選手の人選については武藤選手が全て決定しているんでしょうか?

武藤 はい、なかなか苦戦してですね。さっき言った今生存するMASTERSってなかなかいなくて。そんな中で一目散に長州さんに頼んだんですけど、なかなか重い腰を上げてくれなくて。まぁここへきて何とか口説き落とすことができてよかったです。

長州 だからここに藤波さんも入っているし。まぁ今日はこの場に藤波さんもいれば本当にちょっと良かったなって思うんだけど。まぁ―。

武藤 長州さん、MASTERSはみんな忙しくてですね、たまたま長州さんしかヒマな人がいなかったんですよ。ライガーは巡業行ってるし、藤波さんもどっか地方にいるし、長州さんしかいなかったんですよ(笑)。

長州 ははは、そうか(笑)。

――長州選手は対戦カードについては何か思うことはありますか?

州 いやそれは一切何もないですね。そこはもう敬司は敬司の考えでそういう色を出したいっていう部分で作っているわけですから。僕はこの対戦カードがどうのこうのっていうのは何もないですね。ここにきて初めてカードを見ましたから。よくこれだけ揃えたなって思っていますよ。

――武藤選手はこのカードにした理由とはどのような所にあるのでしょうか?

武藤 まぁズバリ相手は当時の平成維震軍、メンバー全員集めているわけで。同窓会みたいに見えちゃうかもしれないけどやっぱり長州さんが常々言っている戦いは見せていきたいとは思っていますね。

――長州選手はこのパートナーについてはいかがでしょうか?

長州 僕が藤波さんと組むっていう事について?

武藤 俺、長州さんと組んだことないっすね。

長州 あぁ〜、あまりないですね。

武藤 全日本の時組んでますかね?

長州 それすら記憶にはないね。やっているほうが多いよね。

武藤 相手はあるけど……しかも20年以上やってないんじゃないですかね。

――そんな中で長州選手、藤波選手と組むことという事についてはどうでしょうか?

長州 (武藤に向かって)それは“学ぶこと”だろうが、お前が(笑)。

武藤 過去、いろんなパートナーといろんなタイトルを獲った経験がありますので、たぶん大丈夫だと思います。

――この中に入ると武藤選手は一番下という事になります。という事は普段以上に試合も頑張らなきゃいけないという事になりますね。

武藤 たださっき控室で長州さん、“まだ俺の方がコンディションいいだろ”っていう風に早速言われましたので。まぁまだ時間もありますし俺もコンディションよく、一番働けるように、一番目立てるようにコンディション作っていきます。

長州 サイパンついてくる?(笑)。

武藤 いや、いいです(笑)。

――他のカードにもこういったMASTERSといわれる選手を呼ぶ予定ですか?

武藤 もうほぼMASTERSの人を中心にマッチメイクされてますね。WRESTLE−1の選手も出てるけど、それはただ単なる接着剤でしかないかもしれない。

――では若い選手がMASTERSを感じることはあまりコンセプトにはないという事になるんでしょうか?

武藤 もしかしたら俺自身がただ楽しみたいだけかもしれない、もしかしたら(笑)。

長州 やっぱり意識してるよ、みんな下も上も。下が意識すれば上も意識するし。プロレスってそういうもんだもん。若い奴が意識すればするほど上の人間もプロレスって意識するし。だからそういう所に世代の違う部分もあるだろうし、プロレスっていうものの面白さもあるんでしょうね。どっかのバカが田舎のプロレスって発言してたけどさ、本当に。(笑)でもみんなレスラーってのはなんでも意識してるんじゃないですか? リングに上がる限りは。その場に出る限りは。そして我々は今、敬司が作っているこのカードの中ではやっぱりすごく意識して上がりますよ、上がるって決めたからには。我々の中でも意識します。そういうのが自分の気持ちの中からなくなってたら、敬司と話していても安易にリングに上がれないです。それは業界の全ての選手に対してでも僕は意識して上がりますね。それは別に変な意味じゃなくて。それぐらいの意識がないとやっぱり本当にリング上がるのしんどいですよ。

武藤 長州さんね、本当にほかのMASTERS、レジェンドの選手誘ったんですけど、やっぱりコンディションに自信のない人ってのは今回お断りされてるんですよ。

長州 まぁコンディションは大事だけど、そういう所の意識がそれは致し方のないことで。でも敬司だってこうやって笑って言ってるけど上がってしまったら意識して、その雰囲気の中で普段動かないような動きを出すっていうものが不思議なんですよ、あのリングの中は。本当に何回も言いますけど、だから前の方は世代が違う今頑張っている若い世代の人たちがリングの中でそういう意識で試合をするのか。その後でこの試合はメインになっているから僕は上がる限りは張り合って、全部飲み込む。そういう意識がないと僕はもうリング、敬司がきてもそういう力がないっていう部分でリングに上がれないですよね。あくまでも僕の考えですけど、そういう物がないと重い腰って上がらないですよ。

――武藤選手はこれが立ち上がるにあたってWRESTLE−1本体には上がらないという事はあるのでしょうか?

武藤 いやそれはまぁマッチマイクで必要とされたら上がるし。ただ今はさっきの意識じゃないですけどただの消化試合で上がるだけの肉体じゃないので。意識っていうか気持ちがないと戦いに臨めない。

長州
 そういう所が選手、一番怖い所かもしれませんね。まぁ現実問題みんな衰えていくんですから、どんな仕事でも生きている人は。でもこれもありきたりな言葉だけど。確かに敬司は膝が悪いとかみんなに言われているけど、じゃあ今敬司のキャラと並んだり上回ったりしている選手って……いないとは言わないけど。やっぱり長年やっているからコイツはコイツでズルい考えで自分のキャラを―。

武藤 長州さんにこんなに褒められるの初めてですよ。

長州 褒めてはないよ。

武藤 あぁ褒めてないんですか(笑)。

長州 まぁそういう物をタッグを組んでも意識して、この野郎って思ってリングに上がりますよ。もちろんチームワークも大事ですけどね。

武藤 昔から長州さん、俺が技をかけてる間にタバコとコーヒー飲めるとかって言ってましたよね(笑)。

長州 東スポ読みながらね(笑)。まぁでも僕は本当に苦手とした選手は敬司ですよね。それは間違いない。僕は苦手とした選手はジャンボ鶴田、武藤敬司かっていうぐらいですかね。ものすごい疲れる。本当に。これは絶対にわからないと思いますよ。噛み合っている様で全くかみ合わないですからね。

武藤 俺そんな気持ち抱いたことないですよ。長州さんと試合して。

長州 だからお前はだよ。俺はお前と鶴田さんは本当にもう、何倍もの汗をかきながら闘ったよ。でも敬司はこうやって、膝はどうのこうのって言われるだろうけどそれでも敬司は頑張って戦っているわけですから。今の全体の中から見て敬司と同じか敬司より上に行っているっていうのは中々。我々がとらえている所は違う所だと思いますよ。まぁプロレスはそこまで考えて観る必要はないですけど、リングの中はチームを組んでても意識はみんなね。そういう選手が全員ここに集まっているからこれがまた面白いですよね。噛み合う、噛み合わないっていうよりそういうのが面白いです。だからそういう物はこの中でいい雰囲気で、僕は僕の考えをもってできますね。そういうのもあって今回敬司の話を受けたっていうね。まぁそれが本音だよ。
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