就任2年目の優勝なるか!? プロ野球過去の新人監督の成績から学ぶ

ベースボール・タイムズ
 来季へ向けて各球団の陣容が固まって来た。その中で注目したいのは、巨人・高橋由伸、阪神・金本知憲ら“2年目監督”の動向だ。2000年以降に就任した過去の新人監督たちの成績を集計し、「2年目の優勝」の可能性を探りたい。(注)データに監督代行期間は含まない

就任1年目の優勝は過去7人

監督代行は含まない 【スポーツナビ】

 00年以降、新人監督(2度目以降の就任を除く)として球団を率いたのは計40人。セ・リーグでは原辰徳(巨人、02年)、落合博満(中日、04年)、真中満(東京ヤクルト、15年)、パ・リーグでは伊原春樹(埼玉西武、02年)、渡辺久信(西武、08年)、栗山英樹(北海道日本ハム、12年)、工藤公康(福岡ソフトバンク、15年)の計7人が新人監督としてリーグ制覇を成し遂げた。(注)プレーオフでの優勝は含まない

 7人の指揮官の名前を見て気が付くのは、その後に長期政権を敷いた監督が多い点だろう。落合監督は8年に渡って指揮を執る中で計4度のリーグ制覇を達成。原監督は1次政権こそ2年で終わったが、06年からの2次政権では10年間に渡ってチームを率い、計12年で7度のリーグ制覇。栗山監督は5年間で2度のリーグ優勝を飾っている。

意外に少ない2年目での優勝

【スポーツナビ】

 1年目の反省と経験を糧に、2年目に花を咲かせる――。今季の広島・緒方孝市監督がまさにこのケースで、前年の4位から一気にジャンプアップ。その他、岡田彰布監督(05年、阪神)が4位から1位、秋山幸二監督(10年、ソフトバンク)が3位から1位、梨田昌孝監督(01年、近鉄)は6位からのリーグ制覇を成し遂げた。

 しかし、全体を見ると1年目の7人(18%)よりも減少しての4人(12%)のみ。就任1年で退任したレオン・リー監督(03年、オリックス)、田尾安志監督(05年、東北楽天)、大久保博元監督(15年、楽天)の3人と、今季の新人監督(高橋、金本、横浜DeNA・ラミレス、オリックス・福良淳一)を除いた33人の中で、「就任2年目の優勝」を成し遂げた指揮官は少なく、山田久志(03年、中日)、石毛宏典(03年、オリックス)、テリー・コリンズ監督(08年、オリックス)の3人には途中退任という厳しい結果になった。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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