【シュートボクシング】メインのRENAが判定勝利 RIZIN出撃を宣言

長谷川亮

【写真:長谷川亮】

 シュートボクシング(SB)「SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S−cup 2016」が11日、東京・TDCホールで開催された。
 2年に1度開催されるSB最大の祭典「S−cup」だが、メインを任されたのは9月にRIZINで山本美憂を破ったばかりのSB世界女子フライ級王者RENA。これまで女子大会では幾度となくメインを務めてきたが、男女混合大会では初となる女子メインの重責を担いリングに上がった。

 対するは格闘王国ブラジルから襲来したキンバリー・ノヴァス。RENAと同じ25歳のキンバリーは、ブラジルのMMA団体を主戦場に2つのストロー級王座を保持。さらに世界女子ムエタイトーナメントでも金メダルを獲得と、ブラジル版RENAというべき活躍を見せ、初来日&SB初参戦となった。

男女混合大会では初となるメインに立ったRENA

【写真:長谷川亮】

 テーマ曲を口ずさみ、観客を煽って笑顔で入場したRENAはキンバリーに対し距離を開け、入ってきたところへ巧みに右ストレート、左フックとカウンターを合わせる。さらに組みつき投げを狙っていくのだが、そこはキンバリーもMMA王者、重心を落としてこらえ、あるいは逆にRENAを後方にひっくり返すなど投げを決めさせない。2R以降、試合は両者組みの多い展開となってしまう。

【写真:長谷川亮】

 組みつき(クリンチ)に長けたキンバリーにやや膠着気味とも言える状況で迎えた最終3R、このまま大きな山場を迎えることなく試合は判定決着かと思われたが、RENAは最後に前蹴り、そして重みある左ボディーの連打でキンバリーを効かせて体を「く」の字にさせる。

 この優位を明らかにする攻勢で、判定は30−28、30−28、30−29の3−0でRENA。「変な試合しちゃったんですけど」と、KOを逃したことで会心のコメントは聞かれなかったが、「もう1発、今年頑張ります」と年末RIZINへの出撃を改めて宣言した。

【写真:長谷川亮】

 また、大会では妹分のMIOがUnion朱里との4度目の対決を制し(MIOの4戦4勝)、SB日本女子ミニマム級王座を戴冠。RENAが同じく試合後のマイクで、「立ち技の枠が1つ空いてれば、MIOちゃんお願いします」と後輩のRIZIN出場をアピールする場面もあった。

RENAは妹分のMIOのRIZIN出場をアピール 【写真:長谷川亮】

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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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