ハーフナーが過ごした“暗黒の10月” 不振を脱し、チームとともに再浮上なるか
開幕から3連勝と好スタートを切ったが……
開幕から好スタートを切ったADOデンハーグだったが、その後は2分け6敗と不振に陥った 【Getty Images】
開幕3連勝という最高のシーズンスタートを切りながら、その後は2分け6敗という極度の不振に陥ったチーム状況もあり、サポーターから「アディショナルタイムが長すぎる!」というメッセージのこもったブーイングがこだまする。
しかし、ADOデンハーグは危なげなくリードを守り切りタイムアップ。その瞬間、選手たちはガッツポーズを作ったり、抱き合ったり、握手をしたりして喜びを表現していた。だが、ハーフナー・マイクはチームメートのシェラルド・ベッカーが寄ってくるまで、その場に座り込んだまま立つことができなかった。
「だいぶ疲れましたね。勝ててよかったです。長かった」
心底安堵(あんど)した表情で、ハーフナーは笑いながら語った。
残留争いに足を踏み入れ、チームは危機的状況へ
0−2で敗れたアヤックス戦での失点は国内で失笑を買うほどだった 【Getty Images】
インターナショナルマッチウイークを挟んだフェイエノールト戦、ゼリコ・ペトロビッチ監督はハーフナーをベンチに置いた。後半12分から投入されたものの、1−3の完敗という結果に終わり、本人も試合後にフラストレーションを爆発させた。
「3日前にちょっと体調を崩しただけ。俺はできるって言ったんですけれど……。(監督が)何を思ったか、よく分からない。結果的にこうなったら、イライラしかない。非常にムカついています。せっかく首位争いのゾーンにいたのに。なんで俺を出さないんだっていう話です」
以降、ADOデンハーグは守備陣が崩壊し、ハーフナーにボールが届かなくなる。
第9節のアヤックス戦(0−2)はDFがスローインから崩され、オランダ国内で失笑を買った。GK、最終ライン、中盤、アタッカー陣――。全てのポジションが批判にさらされた10月だった。さらに中国人会長と現地役員たちの確執といったピッチ外での騒動も話題になった。いつの間にか残留争いに足を踏み入れ、ADOデンハーグは「危機」と報じられるようになった。