内山高志のリベンジマッチが正式決定 田口良一とともに大みそかにW世界戦

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大みそかのタイトルマッチが決まった内山(右)と田口 【スポーツナビ】

 ボクシングの元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志(ワタナベ)の復帰戦が正式決定し、同スーパー王者ジェスレル・コラレス(パナマ)との再戦が、12月31日に東京・大田区総合体育館で行われると発表された。また同日にはWBA世界ライトフライ級タイトルマッチとして、王者・田口良一(ワタナベ)と同級3位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)の対戦も決まった。

 21日に行われた会見で内山は、「久しぶりの会見で少し緊張している」と話しつつも「前回一方的にやられてしまっているので、因縁というよりも、ただ僕の勝手なリベンジしたいという気持ちだけなので、必ず勝って、チャンピオンに返り咲きたい」と必勝を宣言した。また試合が正式に決まった時は「初めて世界戦が決まったかのような気持ち。とにかくうれしい」と約6年前に初めて世界タイトルに挑戦した時のような高揚感があったと話し、「プレッシャーは感じていない。ただ同じ相手に2回負けちゃいけないなという気持ちが強い」と、連続防衛記録のプレッシャーからは解放されリベンジを絶対に成功させると意気込んだ。

 一方、5度目の防衛戦を戦う田口は、自ら16戦全勝(13KO)の無敗挑戦者を選んだ。「やるからには強い相手とやって、自分自身、評価されたいというのがある」と防衛を重ねることよりも、ファンに楽しんでもらえる試合をしたかったと理由を述べた。そして「内山先輩と一緒に、勝って盛り上げたい」と、大みそかに再び歓喜の瞬間を作り出したいと勝利を誓った。

 以下、会見でのコメント。

内山は再戦が決まり感謝 田口は打ち合いを希望

2ラウンドKO負けという苦渋をなめさせられたコラレスとのリベンジマッチに臨む内山 【スポーツナビ】

内山 久しぶりの会見なので、少し緊張してしまいましたけど、今回の試合は本当にダイレクトリマッチということで、なかなか(試合を組むのが)大変だったと思うのですが、渡辺会長をはじめ、関係者の皆様に感謝しています。
 前回一方的にやられてしまっているので、因縁というよりも、ただ僕の勝手なリベンジしたいという気持ちだけなので、必ず勝って、チャンピオンに返り咲きたいと思います。

田口 今回の対戦相手は、全勝でKO率が高いということで、会長に是非お願いしたいということを伝えました。相手も打ち合いが好きなタイプで、前回、そこまで打ち合いにならなかったので、今回は打ち合いに持って行って、勝ちたいと思います。

――内山選手に。4月の防衛戦に敗れて以降、ここまでどんな時間を過ごしたか?

内山 意外と負けたことはすんなり受け入れ、引きずることはなかったです。練習は6月末ぐらいから通常練習に戻っていたので、あとはいつ復活するかのタイミングを言おうかということと、やはりコラレスだけがやりたいという希望がすごい強かったので、それを今回組んでいただけて余計にやる気が出てきています。試合に負けてからも通常のような練習はしていました。

――実際に試合が決まった気持ちは?

内山 本当に、初めて世界戦が決まったかのような気持ち。6年前ですけど、とにかくうれしい気持ちが一番でした。

――どんな試合をしたいか?

内山 応援してくれる皆様のために勝ちたいという気持ちと、とにかく自分がリベンジしたいという気持ちが強いので、勝つ姿を見てもらいたいです。

――田口選手に。自身で強い挑戦者を望んだということだが?

田口 やるからには強い相手とやって、自分自身、評価されたいというのがあるので、会長にお願いしました。

――今度の試合はどんな戦いになるか?

田口 さらに強くなった自分を見せて、そこまで自分を評価していない人たちにも、評価してもらえるような試合をしたいです。

――前回の試合は大会のメインを務めたが、今度は内山選手と一緒の舞台に立つことになるが?

田口 内山さんが復帰してくれるということで本当にうれしく思います。一番は内山先輩と一緒に、勝って盛り上げたいという気持ちです。

内山「やられた相手に借りを返したいという人種」

カニサレスは同級1位の選手に勝利していることもあり、事実上、最強の挑戦者となる 【スポーツナビ】

――内山選手に。負けた選手との再戦についてどんなことを考えたか?

内山 やられた試合は相手に一方的にやられましたが、全然怖さはなく、一度あれだけやられた相手なので、次はどうやって借りを返そうかという気持ちが強かったです。あとは前回負けて、本当にダメなのかどうかも考えたのですが、あの後冷静になって試合を見てみても、油断したわけではないのですが、完全に最初の(コラレスの)勢いに飲み込まれ、その後ダラダラ入ってしまったので、もちろん次はしっかり戦略を立てていくので大丈夫だと思います。

――田口選手に。対戦相手については何人かの候補がいたのか?

田口 何選手か候補がいまして、そこからカニサレス選手をやりたいということを伝えました。

――内山選手に。前回の試合は12回目の防衛戦というプレッシャーなどもあったと思うが、今回の試合のプレッシャーはどうか?

内山 (前回の試合は)特にいつもの防衛戦と変わりなかったのですが、今回はチャレンジャーになったので。チャレンジャーとして相手に思い切りぶつかっていくだけ。プレッシャーとか特に感じていないです。ただ同じ相手に2回負けちゃいけないなという気持ちが強いですし、みんなにその姿を見せたくないという気持ちがあります。

――内山選手に。なぜあれほどやられたコラレス選手ともう一回試合をしたいのか?

内山 日本人は元々そういう、やられた相手に借りを返したいという気持ちが強い人種なので(笑)。僕自身もただ単にKOでやられたけど、借りを返したいという気持ちが強かっただけです。
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