【ノア】中嶋勝彦、初戴冠でノアの世代交代へ「GHCのベルトをあるべき場所に」

スポーツナビ

GHC王者・杉浦貴との大一番を控えた中嶋勝彦にインタビュー 【スポーツナビ】

 プロレスリング・ノア秋のビッグマッチ「GREAT VOYAGE 2016 in YOKOHAMA vol.2」(23日/神奈川・横浜文化体育館)が迫ってきた。同大会ではGHC4大タイトルマッチ、ノアvs.新日本、ノアvs.鈴木軍などのカードが組まれている。

 メインイベントとなるGHCヘビー級選手権試合では、第27代王者・杉浦貴に中嶋勝彦が挑戦。同カードは3月19日の後楽園ホール大会でも行われ、その際は鈴木軍の介入などもあり、中嶋は大流血の中30分近く粘ったが、杉浦の雪崩式オリンピック予選スラムの前に散った。

 それから約半年が経ち、再び鈴木軍の手中に戻ったGHCのベルトを取り戻すため、中嶋が再び出陣。マイバッハ谷口、マサ北宮らノアの新世代最後の砦として、“鈴木軍の”杉浦貴に奪われたベルト奪還を使命とする。

 今回スポーツナビでは、大一番を前にした中嶋勝彦に単独インタビュー。横浜文体大会に向けた意気込みなどを聞いた。

ベルト奪還は「俺しかいない」という気持ち

――横浜文体での大一番に向けて前哨戦が始まっていますが、現在の調子は?

 やるしかないという気持ちでとにかく、横浜まで突っ走っていこうかなと思っています。(コンディションについては)何も問題ないです。

――3月に行われた杉浦選手とのタイトルマッチでは、鈴木軍の介入もあり大流血となって敗北。今、あの試合を振り返るとどうですか?

 あと一歩の所まで行けたし、もう少しで獲れそうだったのですが、結果、あのような形になりましたが負けは負けなんで。今度はそれを越えられると思うし、越えて勝利を奪おうと思っています。

――2回目の挑戦で変化はありますか?

 うーん、変化かぁ……。(少し考えてから、)気持ちが一番強いと思います。一度、潮崎(豪)選手が獲って、これから変わっていくという矢先にまた鈴木軍に奪われて。谷口選手、マサと挑戦したけどダメだったので、後は俺しかいないじゃないかという状況になって出てきた感情、気持ちが大きいですね。

――谷口選手、北宮選手が獲れなかったからこそ、自分が獲りたいという気持ちが強い?

 まあそうですね。世代やキャリアを考えると、同じぐらいですからね。今は俺らの世代やキャリアの人間が頑張っていかないと次はないし、今のノアの状況を変えないと、この先はないと思っています。
 そう思っているのは俺だけかもしれないですけど、でも俺だけじゃないと思うのは、試合をやっていてもそう思います。言ってみれば、このまま続いていっても面白くないでしょ? 今がそういう時期というか、変化の時だと思います。
 本当は3月19日、あの時に変えるべきだったのかも知れないですけど、俺にはそれができなかった。ですが、再び来たチャンスを逃しちゃいけないと思っているし、あの時とは一味違う中嶋勝彦で行けると思っています。

――3月に挑戦した時は、フリーからノアの所属になり、鈴木軍のメンバーを1人で打ち倒していきチャンスをつかんだという印象です。それに対し今回は、ノアの同じ世代やキャリアの仲間が“対鈴木軍”の前線に立ち、最終的に最後の砦となる中嶋選手の挑戦が決まったようなイメージですが、やはり仲間がいることの違いはありますか?

 そうですね。そういう意識があるからこそ、自分もそういう気持ちが生まれたと思います。選手同士の仲がいいですからね。そこは自然と。仲間意識も強いし、逆にそういうものに助けられている部分も選手間にあると思います。
 マサにしてもそうですが、お互い刺激をし合えているなと実感するし、先日のタイトルマッチも、マサが「自分が(ノアを)変えなきゃ」という気持ちで挑み、あのシリーズであいつが得たものは図り知れないと思います。結果としては残念だったけど、目には見えないもの、大きなものを手に入れたと思うし。その姿を見て俺は刺激をもらえたし、この流れを変えず、よりよい流れにして、GHC初戴冠と行きたいです。

自ら発信しない杉浦は「何をしたいか分からない」

――改めて対戦相手の杉浦選手についてですが、最近の印象は?

 変わらず強いんじゃないですか? 前から強いと思っていますし、高い壁でもあります。ただ、それを越えないといけないところに来ているので。

――元々、杉浦選手はGHCの連続防衛記録も持ち、ノアのシングルの象徴でもあります。そこに“鈴木軍”という旗も掲げていますが、以前との違いは?

 どうなんだろうな? イメージは一気に変わりましたよね。正直、何をしたいのかは分からないです。イスをぶん投げたかったのかなって(笑)。ただ実際、自分では何も発信していませんからね。チャンピオンなのに。
 鈴木みのるに丸め込まれているのかどうかは分かりませんが、結局、いろいろ言っているのは鈴木みのる。だけどそのあたりは正直いって興味もないし、どうでもいいです。ただ唯一分かっているのは、ベルトがあそこにあってはいけないということ。それをどうにかしないといけない。

――今回のタイトルマッチは、“杉浦貴越え”のための戦いというより、GHCをあるべき場所にという意識が強いと?

 そうですね。別に杉浦貴をどうしたいという気持ちはまったくないです。ただ、鈴木軍の元にベルトがあるということが問題で、もう居るべき場所じゃないと思います。

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