ドラフト直前、各球団の「穴」はここだ! 好投手そろう今回の注目ポイントは?
各球団がどんなドラフト戦略で誰を上位指名するか気になるところだが、右投手、左投手、捕手、内野手、外野手別の年代構成をもとに、それぞれの穴を分析し、補強ポイントを明らかにしたい。
日本ハム:将来のエース左腕を!
【ベースボール・タイムズ】
スタメンに球団生え抜きの20代の選手を並べ、リーグ優勝という結果を残した北海道日本ハム。選手育成を軸にした独自のドラフト戦略が功を奏している。その中で現チームの穴を挙げるなら高卒左腕になる。昨年のドラフトで上原健太と加藤貴之を指名したが、25歳以下の左腕はこの2人のみ。武田勝が今季限りで引退し、吉川光夫も来年4月で29歳。「ナンバーワンを指名する」という方針を貫きながらも、彼らの後継者となるべき将来のエース候補を指名できれば万々歳だ。
ソフトバンク:左の中継ぎと右打ちの外野手を!
【ベースボール・タイムズ】
穴:22−25歳の左投手
昨年のドラフトでは高校生のみ6人を指名した福岡ソフトバンク。チーム内には有望な若手が多くそろっている。ただ、将来を見据えると中軸に座れるスラッガー候補を指名したいところ。左打者はそろっているので、右の大砲であればなおさら良い。加えて、中継ぎ左腕もチームに加えたい。もちろん先発左腕も必要だが、FA行使も視野に入れる森福允彦の後釜を探す方が先決かもしれない。分厚い選手層を誇るだけに焦る必要はないが、胡坐(あぐら)をかいている場合でもない。
ロッテ:左腕不足の解消は!?
【ベースボール・タイムズ】
穴:22−25歳の左投手
2年連続でクライマックスシリーズ(CS)に進出した千葉ロッテだが、チーム内の年齢バランスは決して良くはない。中堅以降に右投手が固まる一方で、左投手の数が絶対的に不足している。12球団に先駆けて1位指名に右投げの創価大・田中を明言したが、2位以下では高校、大学、社会人を問わず、左腕を複数人指名したいところだ。同時に、即戦力の野手も補強ポイント。田村龍弘が正捕手として成長したが、その後に続く高校生捕手、さらには高校生外野手を指名しても面白い。
西武:新たな左腕と新たな捕手!
【ベースボール・タイムズ】
穴:22−25歳の捕手
近年は低迷が続く埼玉西武だが、選手の年齢分布を見ると若手が多く、来季以降の楽しみは大きい。即戦力投手が第一候補にはなるだろうが、年齢分布を見ると高卒左腕も補強ポイントになる。菊池雄星に肩を並べる可能性を持った将来性豊かな左腕を指名してもらいたい。また、森友哉の扱いにもよるが、森を育てるためにも、ライバルとなる即戦力捕手を指名するのも有効な手段。毎年、独自路線を貫いているだけに、今季の隠し玉指名に注目だ。
楽天:投手!?高卒左腕&スラッガーを!
【ベースボール・タイムズ】
下位に低迷した東北楽天だが、全体的に若い選手が多く、今後の伸びしろが期待できる年齢構成になっている。その中で、他球団同様に将来の先発ローテーション入りが期待される左の高校生投手は狙い目だ。昨年のドラフトでは7人中6人を野手で固める思い切った指名に出たが、結果的に3位指名の茂木栄五郎がショートのレギュラーとして活躍するなど成果は出た。今季は投手を中心に指名して若手投手の層を厚くするとともに、オコエ瑠偉とはタイプの異なるスラッガータイプの打者も加えたい。
オリックス:即戦力投手とともに高校生野手を!
【ベースボール・タイムズ】
穴:19−21歳の外野手
昨年のドラフトは吉田正尚の一本釣りに成功したオリックス。その吉田とともに高卒3年目の若月健矢がシーズン途中から正捕手として大きく成長し、チームが低迷する中でも新たな光が見えた。今年の上位は即戦力投手の指名となるだろうが、将来を見据えながら高校生内野手および外野手をチームに加えてもらいたい。不足する高卒野手を生え抜きとして育て上げることができれば、ファンからの支持を得られるだろう。