「千葉ロッテ」言いやすさ最強説を大検証 カネシゲタカシの『ぷぷぷぷプロ野球』

カネシゲタカシ

05年ごろから伸び始めた「サブローーーーーーーーーーーー!!」

【イラスト:カネシゲタカシ】

 今シーズンで引退する千葉ロッテ・サブローといえば、QVCマリンでの選手コールがすっかり名物となっていました。

「サブローーーーーーーーーーーー!!」

 スタジアムアナウンサー・谷保恵美さんによる長音を伸ばすスタイル。東スポWebの谷保さんへのインタビューでは「明るく呼ぶことを意識した結果」「本人が活躍する場面が増えた2005年ごろから、徐々に語尾が伸び始めた」とありますが、“どこで止めるべきか分からないので結果として伸びた”という説もあります。

 そういえばオリックス時代のイチローなどは「イチローーー・スーズーキィ!」と姓の方まで呼ばれていました。あれはグリーンスタジアム神戸で活躍したDJ KIMURAさんなりの「長音回避テクニック」だったのかもしれませんね、今思えば。 

 このように、やや言い辛さを秘めた「サブロー」という言葉。それと相反するように、実はとっても言いやすいワードがこの球団にはあります。

 それは他でもない「千葉ロッテ」という球団名です。

「千葉ロッテ」連呼には理由がある?

 プロ野球にまつわる「あるあるネタ」を集めた書籍『みんなの あるあるプロ野球 極』(カネシゲタカシ・野球大喜利著)には「千葉ロッテあるある」としてこんなネタが掲載されています。

《応援歌でこんなに親会社の名前を連呼しているチームは他にない》

 言われてみれば確かにそうで、ロッテの応援フレーズは「マリーンズ」よりも「千葉ロッテ」推しのイメージが強い。ここまで“愛社精神”の強い応援団は他にありません。

 しかし、ですよ。

 僕が思うにコレって愛社精神というよりは、「千葉ロッテ」という言葉が「言いやすすぎる」から連呼していると思うんですよ。

※個人の感想です 【イラスト:カネシゲタカシ】

 球団の呼称が「地域名+会社名」である7球団を「言いやすい順」にランキング化しました。ほらもうダントツで「千葉ロッテ」が言いやすい。そのレベルは「千葉」単独よりも「千葉ロッテ」のほうが言いやすいほど。「ちーば!ちーば!」と連呼するより「ちーばーろって!」としたほうがリズムが生まれやすいのです。

 今年のレギュラーシーズンを3位で終える千葉ロッテですが、球団名の言いやすさでは「北海道日本ハム」や「福岡ソフトバンク」に圧倒的な差をつけて首位独走。「千葉」と「ロッテ」の組み合わせは球界最強といえるでしょう。

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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