デ杯入れ替え戦で重要な“錦織の次” 杉山愛コラム「愛’s EYE」

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日本は雰囲気の良さが好材料

錦織圭(右)率いる日本がワールドグループ入れ替え戦に挑む 【Getty Images】

 テニスの国別対抗戦デビスカップ(以下、デ杯)・ワールドグループ入れ替え戦の日本vs.ウクライナが、16日から大阪・靱テニスセンターで行われます。すでに両チームの代表4名が発表され、日本は錦織圭(日清食品)、ダニエル太郎(エイブル)、西岡良仁(ヨネックス)、杉田祐一(三菱電機)の4選手をエントリーしました。ウクライナは、9月12日発表の世界ランクでシングルス50位のイリヤ・マルチェンコ、同105位のセルジー・スタホフスキーを中心とするメンバーです。

 アレクサンドル・ドルゴポロフ(同58位)はコンディション不良で代表を外れましたが、マルチェンコは先の全米オープンで4回戦進出と好調です。また、デ杯で単複計36勝と経験豊富なスタホフスキーも実力者。上位選手を食うイメージが強く、ビッグマッチが好きな選手と言っていいでしょう。独特のサーブ&ボレーなどを駆使してかき回す、スマートなプレーが彼の持ち味。デ杯では当たりたくない選手の一人だと思います。

 日本は男子全体の雰囲気がすごく良いのが好材料です。錦織選手が全米でベスト4入り。ダニエル選手と杉田選手は、リオ五輪で最後に手にした出場権を生かして勝利をつかみました。チームJAPANが乗りに乗っている今のムードを生かすこと、そして、当然ながら、一人一人がやるべきことに徹すれば勝利は見えてくるでしょう。もちろん、地元開催の地の利も生かしたいところです。

錦織とともにシングルスに起用されるのは?

3月のデ杯イギリス戦で、錦織の試合を見守る日本代表メンバー。錦織と合わせてシングルスで2勝を挙げられれば、試合はぐっと楽になる 【写真:ロイター/アフロ】

 錦織選手という絶対的なエースを擁するチームにとって、鍵を握るのは続くシングルスナンバー2でしょう。まだ誰が出場するか分かりませんが、全員が勢いに乗っているので、勝つ可能性も十分にあると思います。そうなると錦織選手の負担も軽くなり、好循環が生まれます。

 ダニエル選手は順調に成長し、内容的にもすごく良いテニスを見せています。五輪でも、あの大舞台で上位選手と互角に戦えていましたから、彼自身、手応えがあるはずです。もちろん、昨年のコロンビアとのワールドグループ入れ替え戦で日本の勝利を決めた経験も大きいでしょう。

 西岡選手、杉田選手はともに男子ツアーでは小柄な選手ですが、2人はあれこれ工夫しながら戦うという点で共通しています。パワーだけでぶつかっていくことは難しいので、真っ向勝負にならないように、カウンターも駆使しながらスマートに戦います。

 私自身、ツアーでは小柄でしたが、頭を使うテニス、かき回すことがうまくできていると、相手もはまってくれます。西岡選手や杉田選手の試合を見ても、タイミング、球種、配球、コートの使い方、ポジションなど、さまざまに工夫しながら戦い、それがうまくできているときに勝利をつかんでいます。

 3人はみな、自己最高がランキング80位台。ここまでランキングを上げ、「できるんだ」という自信が得られたことでしょう。次は、その地位にいることが当たり前、そこが自分の居場所と思えるかどうかです。ここにいて当たり前、でも、こんなもんじゃない――そういう心構えが必要だと思います。このデ杯も一つのきっかけにしてほしいところです。その意味も含め、シングルスナンバー2の起用法、そして、その選手のプレーがとても楽しみです。
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