世界との差を感じた男子バスケが再始動 日本が示すべき強化への道筋
リオ五輪世界最終予選で世界との差を見せつけられた日本は、重要な大会から再スタートを切る 【写真:アフロスポーツ】
アジアチャレンジはW杯、東京五輪への第一歩
そしてここからが重要なのだが、この大会は2019年のワールドカップ(W杯)と2020年の東京五輪に通じる一歩目の大会になるということが、9月3日、日本代表の公開練習時に日本バスケットボール協会(JBA)より報告された。
すでに、17年からFIBAの大会フォーマットが改正されることは発表されている(※1、※2)。大きな変更としては、来年からは6回の会期でホーム&アウェーによるW杯予選が導入され、W杯がダイレクトに五輪予選につながる大会になる。その変更に伴い、これまで五輪とW杯予選を兼ねていた2年に一度のアジア選手権が廃止され、4年に一度のカップ戦へと姿を変えることから、それにつながるアジアチャレンジも単独大会になる位置付けとされていた。また、W杯予選に出るチームの選出方法については未定となっていた。
ところが、今年の夏にFIBAアジアのレギュレーションの見直しがあった。JBA・東野智弥技術委員長の説明によれば、未定となっていたW杯予選に出場する“ディビジョンA”16チームの選出方法がOQT後に発表されたという(※3)。そのスタート地点が、このアジアチャレンジになるのだ。
「W杯予選に出るディビジョンAの16チームに入るためには、オセアニアからの2カ国を含めたアジアカップの上位14チーム(+2チームはFIBAおよび地域オフィスからの提案)に入ることが条件となりました。そのため、アジアカップの枠取りであるこのアジアチャレンジが、W杯や東京五輪に直結する最初の大会となります」(東野技術委員長)
来年のアジアカップに出場できなければ、東京五輪へ自力出場の道は早々に断たれることになる。現時点で五輪開催国の自動出場枠が与えられていない日本にとっては、アジアカップの出場枠を得て、W杯につなげなければならない。現在、振り分けられている東アジアからの出場権は2枠。中国、韓国、チャイニーズ・タイペイなどライバルが多い東アジアの中で出場権を確実なものとするには、今大会で5位以内に入って、東アジア枠を追加する必要性がある。
今後、日本の場合はすべての大会が東京五輪へとつながることを意識しなければならない立場であることを強調し、下記に17年W杯予選から20年東京五輪への道を記しておきたい。
※リンク先は外部サイトの場合があります
【1】アジアカップの出場16チーム:開催国(1)、オセアニア(2)、東アジアサブゾーン(2)、東南アジアサブゾーン(1)、南アジアサブゾーン(1)、湾岸サブゾーン(1)、中央アジアサブゾーン(1)、西アジアサブゾーン(2)、アジアチャレンジ上位5チームのサブゾーン(5)のうち上位14チーム
【2】FIBAおよび地域オフィスから提案された2チーム