【新日本プロレス】IWGP王者オカダが丸藤、ファレに宣戦布告 小島、ROH王座奪取失敗も盟友・天山にエール

高木裕美

IWGP王者・オカダはG1公式戦で敗れている丸藤とファレに宣戦布告 【横田修平】

 新日本プロレスの真夏の祭典「G1CLIMAX 26」最終戦(第19戦)となる14日の東京・両国国技館大会では、超満員札止めとなる1万204人を動員。セミファイナルでは、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカが、プロレスリング・ノアのGHCタッグ王者である矢野・丸藤こと、矢野通、丸藤正道とチャンピオントリオを結成。バレットクラブのバッドラック・ファレ、タマ・トンガ、タンガ・ロアと6人タッグで対戦した。

レインメーカー快勝で再び闘志に火

【横田修平】

 オカダは自ら先発を志願すると、G1公式戦で敗れているファレに、ゴングと同時にエルボー一閃。ファレもコーナーめがけて投げ飛ばすが、オカダはひるまずエルボーを打ち込み、たぎる闘志を燃やしまくる。
 さらに終盤、ファレのグラネードをその場飛び式ドロップキックで阻止して、再度ドロップキックで場外へ落とすと、孤立したタンガ・ロアをレインメーカーで仕留め、復活ののろしを上げた。

丸藤「その言葉、待ってました」

ファレにも「逃げんじゃねえぞ!」とリベンジを誓う 【横田修平】

 試合後、マイクを握ったオカダは「ファレ、テメエ、1対1でしっかりケリつけてやるからな。逃げんじゃねえぞ!」と公式戦のリベンジを誓うと、さらに「本当にこのベルトをかけて戦いたい相手がもう1人」と、やはり開幕戦で完敗を喫した丸藤を指名。「次はしっかり、僕がすべての面であなたより上だということを証明してみせますよ」とタイトルマッチを要求すると、丸藤も「オカダ選手、その言葉、待ってました」と呼応。観客も大歓声でIWGP戦の実現を後押しした。丸藤が右手を差し出すと、オカダは握手で応じると見せかけてスカし、ベルトを天に掲げてアピール。早くも心理戦を仕掛けてみせた。

王者リーサルがROH防衛に成功

小島を下しROH王座防衛に成功したジェイ・リーサル 【横田修平】

 ROH世界選手権試合では、小島聡が王者ジェイ・リーサルに挑むも、惜敗。盟友・天山広吉と共に駆け抜けた夏が終わりを告げた。小島は当初、今年のG1にエントリーされていたが、落選した天山の「最後の夏」という熱い訴えに、出場権利を譲渡。公式戦ではセコンドとして一緒に戦ってきた。

セコンドの天山もともに“戦う”が…

天山のモンゴリアンチョップに大歓声 【横田修平】

 この日は逆に天山がセコンドとして見守る中、小島はマシンガンチョップ連射からのいっちゃうぞエルボーで観客と一体化。しかし、リーサルもバックドロップ2連発、リーサルコンビネーション、ダイビングエルボードロップを繰り出すと、小島はリーサルインジェクションをかわしてコジコジカッター。さらに、モンゴリアンチョップ、アナコンダバイスと天山の技を繰り出していく。

 リーサルのトペ・スイシーダ2連発を耐え抜き、リーサルインジェクションをラリアットで迎撃するが、リーサルはレフェリーをつかんで金的攻撃。すかさずリーサルインジェクションを繰り出したため、小島はなすすべもなく3カウントを献上した。

天山に「また頑張りましょう!」と呼びかけ

アナコンダバイスで王者リーサルを追い込むも… 【横田修平】

 敗れた小島は「世界のベルトも 、プロレス界も甘くない。天山の気持ちを引き継いで、ベルトを獲ってハッピーエンドにしたかったけれど、やっぱり甘くないんだ。胸を張って今回のG1が、今までの中で一番尊い時間だったと言える。自分が出場しなくたって、関わりを持っていればこんなに印象深いG1になるんだって思い知らされた。今回の事は一生死ぬまで忘れない」と、今年の夏を振り返ると、最高のパートナー・天山に向かって「また頑張りましょう!」と呼びかけた。

ブリスコ兄弟がIWGPタッグ初防衛

裕二郎組を下しIWGPタッグ王座初防衛に成功したブリスコ兄弟 【横田修平】

 IWGPタッグ選手権試合では、ジェイ・ブリスコ&マーク・ブリスコのブリスコ兄弟が、バレットクラブの高橋裕二郎&ハングマン・ページ組を退け初防衛に成功した。
 裕二郎は、王座奪取への意気込みを示すかのように、セクシー美女4人を連れて入場し、「これがオレが求めているリアルなレスリングだ」とアピール。
 しかし、ブリスコ兄弟もリングインと同時に奇襲攻撃を仕掛けると、ページは奪い取ったベルトでジェイを殴打。ジェイはスキンヘッドから流血する。なおも裕二郎組は合体式の東京ピンプスを決めるなど奮闘するも、ページが合体技のドゥームズデイデバイスに沈んだ。

 ベルトを守り抜いたジェイは「オレたちはこのIWGPタッグ王座を長期間防衛してやる。バレット・クラブなんざクソ食らえ! オレたちはこの惑星で最高のタッグチームなんだ!」と、数々の名タッグチームが築き上げたこれまでの歴史を自分たちが塗り替えると豪語した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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