レースだけではないル・マンの楽しみ方 多種多様なアトラクションを実際に体験
トヨタのテントはかなりの大型 【田口浩次】
もちろん、チーム関係者やスポンサー関係者、さらにはメディアは、あらゆる分野において優遇されている。チームやスポンサーが建てた立派なホスピタリティに出入りできたり、パドックを自由に歩けたりすることは、レースファンにとっては垂涎の的だろう。だが、ル・マン24時間レースの場合は、ホスピタリティでまったりしている場合ではない。サーキットを訪れた老若男女の観客の誰もが楽しめるような施設やサービスが、まるで東京ディズニーランドのごとくそろっているのである。正直、レースを観ないで過ごしたとしても、満足できる空間がここにはある。
せっかく現地まで来たのだから、観客の立場でどこまで遊べるものなのか、実際に体験してみた。
このようにル・マンの走行コースすべてとその周辺を含んだマップデータがダウンロードされる 【ル・マン公式アプリ「24 On Site English Version」】
【動画】正面ゲートへの行き方
入場券だけで十分楽しめる
ブースが集まる広場。この広いスペースが土日はいっぱいになる 【田口浩次】
まずコース下のトンネルを抜けて最初に訪れたのが、ビレッジと呼ばれ、さまざまなブースが出展しているエリア。まず、最初に訪れたのはフォードのブース。1966年にル・マンで総合優勝しただけでなく、表彰台を独占したGT40のメモリアルイヤーから50年という節目に、再びGT40でGTEクラスに殴りこんできた。そうしたフォードのレースの歴史や、GT40の魅力などをプラネタリウムのような円形状劇場内で360度の映像で楽しむというもの。一度に100人単位で楽しめるし、コクピット内に360度カメラを設置して収録した映像が流れると、ドライバーの横で一緒に走っているように感じる。子供にも人気だったようで、リピーターが多かった。
フォードブースは、まるでプラネタリウムが用意されているのか? と思うようなドーム状の建物が目立っていて、あまり力が入っているとは感じられないが…… 【田口浩次】
さらに陸軍のブース近くにはフランス空軍のブースもある。ここではフランスが開発した世界初のジェット練習機フーガCM.170マジスティールのコクピット部分を展示。やはり飛行機は年齢を問わず男性に人気だ。一緒に、ジェットエンジンのカットモデルと、射出用コクピット座席も展示していた。
ゲームセンターのアーケードでも、これほど豪華なシミュレーターはなかなかない。もしゲームセンターにあれば、1ゲーム500円以上は確実だろう。さすがに目立つだけあって、常に人だかりだった 【田口浩次】