負けない横綱モーリス、連勝はまだ延びる 奥野庸介の香港チャンピオンズマイル回顧

JRA-VAN

アウェイで堂々7連勝

モーリスが貫禄V! アウェイの一戦で7連勝を飾った 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 単勝2.1倍の圧倒的な人気に推されたモーリスが、道中4番手から直線残り300mで先頭に立って堂々の優勝。昨年のG1香港マイルに続くアウェイの一戦で7連勝を飾り、欧州最強マイラーのソロウに対抗するアジアのマイル王としての貫禄を見せつけた。

 12頭立ての6番枠から飛び出したモーリスはJ.モレイラ騎手が後ろを振り返って安全を確保しながら早めに好位に取り付き、逃げるビューティーフレームを射程圏に収めた。

 スタートから800mの通過は予想よりやや遅めの48秒66。直線入り口で大本命馬が並びかけてくると、そのプレッシャーに吹き飛ばされるようにビューティーフレームと2番手追走のリワーディングヒーローの脚が止まり、最内で3番手を追走したコンテントメント(2番人気)がかろうじて2馬身差の2着を確保した。

 2着から3/4馬身差の3着にG.モッセ騎乗の伏兵パッキングピンズが健闘。4番人気のビューティオンリーが4着入線。3番人気のジャイアントトレジャーは8着に終わった。

どこでも誰であろうと負けない強さが光る。連勝記録はさらに延びそうだ 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】

 勝ち時計の1分34秒08はG1香港マイル(1分33秒92)とほぼ同じ。モレイラ騎手は現在、豪州で休養中のエイブルフレンドの主戦でもあるが、インタビューでは手放しでモーリスの強さを讃えた。

 約1年前に初重賞を制し、G1安田記念をクビ差勝ちしてからモーリスは、舞台がどこであろうとも、相手が誰であろうとも負けない“横綱”になった。

 一戦一戦、全力投球するモーリスの姿には頭が下がる。自分の競馬に徹する限り、まだまだ、その輝かしい連勝記録は延びることだろう。
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