NFL入りが期待されるアメフト選手 庄島辰尭、日本人未踏の地での挑戦
アメフト名門大学UCLA入りした日本人選手
米カレッジフットボールの名門大UCLAでプレーする庄島辰尭。日本人離れした身長190センチ、体重145キロの恵まれた体格を持つ 【永塚和志】
名前は庄島辰尭。東京生まれで9歳からロサンゼルス近郊で育った、攻撃ラインの選手だ。主にプレーするのは同ラインの中心的ポジションである「センター」。プレーごとに決められたラインの複雑な動きを指示しないとけないため、高い戦術理解度も要求される、近年では重要なポジションとされる。体格の大きさも要求されるが、庄島もこれまでのトレーニングの賜物(たまもの)もあって身長190センチ、体重145キロと米国人とそん色のないサイズを誇る。
アメフトに詳しい人ほど、庄島のUCLA入りがどれほどすごいことか分かるはずだ。同競技の世界最高峰・NFLでプレーした日本人選手はいまだ誕生していないが、それどころか大学フットボールですら、日本出身選手にとってはほとんど未踏の場所だ。それはアメフトという競技が圧倒的な体格や強さ、運動能力が問われると同時に、英語力を含めたコミュニケーション能力や頭の明晰(めいせき)さも要求されることが大きかったと思われる。しかし、少年期より米国で暮らし戦略的にトレーニングを重ねてきた庄島は、晴れてメジャーカレッジでプレーするに至ったのである。
名門オレゴン大も関心を示した
庄島はUCLAの他にもヒューストン大やニューメキシコ大からもオファーを受けた。2010年以降、2度の全米優勝決定戦に進出している名門オレゴン大も彼に関心を示したという。が、米国に移ってから長らく暮らしてきたロサンゼルス地域の人々にとってあこがれの存在であり「学業面とフットボールのレベルを考えたらやはり一番」ということでUCLAに決めた。
ちなみに、サンタモニカカレッジでは現在、庄島の弟・舜大が守備の要所「ラインバッカー」としてプレーしている。