【新日本プロレス】内藤、悲願IWGP初戴冠も暴走止まらず 元W-1真田がオカダ襲撃

高木裕美

内藤はオカダを破り悲願のIWGPヘビー級王座初戴冠 【横田修平】

 10日の新日本プロレス「INVASION ATTACK 2016」東京・両国国技館大会では、6大タイトルマッチなどが行われ、超満員札止めとなる9078人を動員した。
 メインイベントのIWGPヘビー級選手権試合では、「NEW JAPAN CUP」覇者の内藤哲也が王者オカダ・カズチカを破り王座初戴冠。実質4対1の状況でのダーティーな勝ち方であったが、客席からは内藤を支持する声援が圧倒した。

真田乱入も観客は大歓声で新王者を支持

オカダを襲撃した仮面の男の正体は元W−1の真田 【横田修平】

 かつて「20代でのIWGP戴冠が目標」と語っていた内藤だが、30歳の誕生日リミット目前であった12年3月、その夢を打ち砕いたのが、当時24歳3カ月で初戴冠を果たしたオカダであった。内藤は2年前の14年1.4東京ドームでもオカダの王座に挑み、敗北。IWGP戦線から完全に離脱した内藤であったが、昨年、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを結成以来、その自由な言動で人気が急上昇。実績的にも春のNJCを制し、再び頂点獲りの機会を得た。

 セコンドのBUSHI、EVILを駆使する内藤に対し、オカダは3人まとめて場外の鉄柵の外へ追い出すと、鉄柵越えのボディーアタックを敢行。しかし、内藤はオカダの顔面にツバを吐きかけると、レッドインクをセコンド介入で脱出し、プルマブランカ、雪崩式フランケンシュタイナー、グロリア。

レインメーカーを切り返してのデスティーノで3カウント奪取 【横田修平】

 オカダもジョン・ウーで内藤をコーナーに吹っ飛ばすと、レインメーカーポーズを繰り出すが、内藤は海野レフェリーを身代わりにして回避。レフェリー不在で混沌とするリングに、LIJのセコンドが乱入。さらには仮面をつけた謎の男がオカダに襲い掛かった。男の正体は、かつて全日本プロレスにBUSHIと同期入門し、WRESTLE−1やTNAなどでも活躍した真田聖也。この乱入劇で窮地を脱した内藤が、デスティーノで3カウントを奪った。

 本来なら「バッドエンド」ともいえる、後味の悪い勝ち方にも、観客は大歓声で新王者を支持。内藤も「我々ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが新たな景色をお見せしたいと思います」と、新時代の幕開けを予告した。

ベルトを投げ捨て置き去りにする暴挙

ベルトをリングに投げ捨てる暴挙に出た内藤は新時代の幕開けを予告 【横田修平】

 かつては恋焦がれ続けた存在であったベルトを、リングに投げ捨て、置き去りにする暴挙に出た内藤は、「オレはIWGPを目指していたんだけど、逆にIWGPの方からオレを追いかけてくるようになっちまった。リングに捨ててきたのに、IWGPのベルトからオレに歩み寄ってきたよ」とニヤリ。リング上でも噛み付いてみせた木谷高明オーナー、そして会社の体制を批判しつつ、「チャンピオンになっちまったら余計オクパード(忙しい)になっちまうよ。まぁ詳しい話は明日の一夜明け会見でするから」と煙に巻いた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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