「誰にも超えられない記録を出したい」 桐生祥秀、手記で明かす充実の米国遠征

構成:スポーツナビ

派遣されたベイラー大でブロメル(右から3人目)らと練習をともにした桐生(左から3人目)。米国遠征で感じたこととは? 【写真提供:桐生祥秀】

 春の本格的なトラックシーズンを控え、東京五輪を目指す陸上界の“金の卵”たちも冬期練習を終えようとしている。日本陸上競技連盟が安藤スポーツ・食文化振興財団とともに実施している若手の海外活動支援「安藤財団グローバルチャレンジプロジェクト(グロチャレ)」で派遣された選手たちも、いよいよ帰国の時を迎える。

 男子短距離のエース・桐生祥秀(東洋大)は、米国・テキサス州のベイラー大で、2015年世界選手権で銅メダルのトレイボン・ブロメル(米国)らとトレーニングをともにした。2日(現地時間)にはテキサスリレーで100メートル初戦を迎え、自己ベスト9秒台の選手が複数出場する中、10秒24で走り組1着になった。日本で今“9秒台に最も近い男”が米国で感じたこととは? 遠征を終えたばかりの桐生が、手記で今の思いを語ってくれた。

米国遠征はとても良い体験

テキサスリレーは2年連続の出場。満員の観客で盛り上がる試合を桐生自身も「楽しい大会」と振り返る 【写真提供:桐生祥秀】

 今回の米国遠征では、とても良い体験ができたなと思っています。大学で練習をして、3月の世界室内選手権(60メートルで6秒56)、テキサスリレーと試合にも2回出られて、日本とは違う環境でできて良かったです。

 テキサスリレーは、風が向かい風(1.4メートル)でちょっと残念なところもあったのですが、レースで1着を取るのが条件と土江(寛裕)コーチとも話していたので、それが達成できて良かったです。速い人と一緒に走ることができましたし、今自分がどれくらい走れているかも分かりました。(自己ベストが)9秒台の選手たちに勝てたのはすごく大きな経験だったと思います。

 練習してきたスタートの部分も、世界室内に続いて屋外レースでも練習どおりできたと思います。ただ、まだ完成形ではないので、日本に帰ってから練習でいろいろやりたいと思っています。

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