【ノア】中嶋がみのるを撃破 GHC王者・杉浦に挑戦へ「時代をつかみに行くには今しかないんだ」と絶叫

高木裕美

25分を超える激闘の末、みのるを破りGHCヘビー級王者・杉浦への挑戦権を手に入れた中嶋 【横田修平】

 プロレスリング・ノア「The Second Navig.2016」最終戦となる24日の東京・後楽園ホール大会では、1059人を動員。メインイベントでは鈴木軍大将の鈴木みのると中嶋勝彦が一騎打ちを行い、25分を超える激闘の末、みのるを破った中嶋がGHCヘビー級王者・杉浦貴への挑戦権を手に入れた。

みのるは一切セコンドをつけず中嶋を圧倒

一切セコンドもつけず正攻法で中嶋を攻め立てたみのる 【横田修平】

 GHC王座への挑戦を訴えた中嶋に対し、みのるは勝利すれば挑戦権を与える代わりに、「オレに負けたら鈴木軍に入れ」と条件を提示。「あの時の約束、忘れてないよな」と“密約”をチラつかせたり、「なあ、三番手」と3人目の“時限爆弾”であるかのような呼びかけをして、揺さぶりをかけていた。
 だが、いざ試合が始まれば、みのるは一切セコンドをつけず。場外での鉄柵攻撃などのラフファイトは見られたものの、ワキ固め、腕ひしぎ逆十字固めで中嶋の右腕を徹底的に痛めつけ、さらに腕へのストンピング、ミドルキックで追い討ち。スリーパーで締め上げて落としにかかる。

垂直落下式ブレーンバスターで完璧な3カウント

溜めのある垂直落下式ブレーンバスターで完璧な3カウントを奪取 【横田修平】

 完全に崩れ落ちた中嶋だが、それが幸いして、みのるがゴッチ式パイルドライバーで持ち上げることができず。逆さ吊りにされたことで覚醒した中嶋は、みのるのナックルにひるむことなく、ドロップキック、トラースキック3連発からオーバーヘッドキックでダウンを奪うと、再びドロップキック、ランニングローキック。拳を突き上げ、溜めのある垂直落下式ブレーンバスターで完璧な3カウントを奪った。

マイクを握った中嶋は「中嶋勝彦が杉浦貴の前に現れたぞ。ついにこの日が来た。オレがこの腰にベルトを巻く時だ」と杉浦を挑発 【横田修平】

 痛めた右腕をテーピングで吊りながらも、左腕でマイクを握った中嶋は「やっとここまで来た。鈴木みのるの向こうにある杉浦貴! 中嶋勝彦が杉浦貴の前に現れたぞ」と現チャンピオンを挑発すると、杉浦は「クソガキ! タダじゃ終わらないからな、分かってるんだろうな」とにらみつけるが、中嶋は物怖じすることなくニヤリと笑うと、「ついにこの日が来た。オレがこの腰にベルトを巻く時だ。時代をつかみに行くには今しかないんだ。オレしかいないんだ。なぜならオレは止まらない!」と絶叫した。

 興奮さめやらぬ中嶋は、バックステージでも「変えるのも、やるのも今しかねえ。自分の時代は自分で作らないとな。オレはこのチャンスを絶対逃さない。どんな壁があろうとも、オレは止まらない」と至宝奪取に意気込み十分。自分の手で新しい時代を切り拓くと闘志を燃やした。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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