今季はキングベル1世のブレークに期待 Jリーグマスコット総選挙大予想(2)

宇都宮徹壱
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「みんなー!ワシ」という軽快なあいさつで見事にツイッター上でもファンを増やす神、キングベル1世 【宇都宮徹壱】

 Jリーグの新シーズン開幕を告げる富士ゼロックス・スーパーカップ2016で行われる、「Jリーグマスコット総選挙」。スポーツナビではJリーグのマスコットを愛してやまない5人の有識者を集め、今年の総選挙の行方をアンケート形式で占ってもらう企画を実施する。アンケートでは、単に上位3位を予想するだけでなく、奮起を促したいマスコットや期待したいマスコット、さらには2016年のマスコット界のトレンドについても占っていただく。

 今回ご登場いただく2人目の有識者は、有限会社ユナイテッド・ハーツ代表の大場理惠さん。大場さんはJクラブのグッズ開発やデザインのお仕事をされていて、「商品化」という観点から時に厳しく、そして時に温かく、各クラブのマスコットをウォッチしている。大場さんが日ごろ、マスコットに求めているのは「ストーリー性」だという。果たして、その意味するところは何か? 

大場理惠さん(有限会社ユナイテッド・ハーツ代表)

──ご自身のお仕事とマスコットとの関わりについて教えてください

 グッズ作成において、重要な素材の一つです。

──今年の総選挙の上位3体を予想してください。またその理由は?

1位:サンチェ(サンフレッチェ広島)
2位:グランパスくん(名古屋グランパス)
3位:東京ドロンパ(FC東京)


 ツイッターでのハッシュタグでの投票とのことで、今年は古参やJ1の人気マスコットが巻き返してくるような気がしております。

 サンチェは、「パンツも履いてないでみっともない!」「絶対に子供が見たら泣くよ!」という初期のマスコットからリニューアルを繰り返し、今やAKB48の『恋するフォーチュンクッキー』を踊り、昨年の総選挙でもチャンピオンに輝くまでのレベルに、数年で仕上げてきました。キャラクター設定も「ちょっと腹黒」で、スタッフとの絡みも面白い! こういう「マスコット自体のストーリー」をここまで短い時間で作り上げ、定着させてきたのは完全に企業努力。今年も1位はサンチェだと思っています。

 グランパスくんは、今年は奮起すると思います。そもそも「物作り」の目線からみると、グランパス一家はものすごく完璧で、扱いやすいんですよ。マスコットでの可愛らしさや、日本人が好きな「ゆるキャラ」の要素を持ち合わせているグランパスくんは、やっぱり根強い人気だなと思うので、ここは2位を予想。

 ドロンパは、最初の発表の際に二次元(絵)で見た時は「あちゃー」と思ったんです。でもマスコット本体になったら、「あれ? かわいい……」です。着ぐるみ作家の方のアレンジとクオリティーが素晴らしく、(中の方も)レベルの高いところを見せてくれます。「高給取りだな」という邪念はさておき、コストがかかっていても、あの素晴らしい動きや、イベントに合わせた衣装など、さすがのクオリティー。昨年、優勝を逃している東京サポもここは最初のタイトルを取るべく「本気」を出して投票してくると思い、3位に予想しました。
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著者プロフィール

1966年生まれ。東京出身。東京藝術大学大学院美術研究科修了後、TV制作会社勤務を経て、97年にベオグラードで「写真家宣言」。以後、国内外で「文化としてのフットボール」をカメラで切り取る活動を展開中。旅先でのフットボールと酒をこよなく愛する。著書に『ディナモ・フットボール』(みすず書房)、『股旅フットボール』(東邦出版)など。『フットボールの犬 欧羅巴1999−2009』(同)は第20回ミズノスポーツライター賞最優秀賞を受賞。近著に『蹴日本紀行 47都道府県フットボールのある風景』(エクスナレッジ)

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