手倉森監督「辛抱させられたゲーム」 リオ五輪最終予選 北朝鮮戦後会見
「うまく逃げ切れたとも言えるが、相手のミスにも助けられた」と北朝鮮戦を振り返った手倉森監督 【Getty Images】
日本は前半5分、右からのCKを植田直通が右足ダイレクトで合わせて幸先良く先制。その後も右サイドバックの室屋成の仕掛けなどからチャンスを作るが、追加点は奪えなかった。後半に入ると、北朝鮮がロングボールと球際での激しい当たりで猛攻を仕掛けてくるも、岩波拓也、植田の両センターバックを中心に同点ゴールは許さず。結局、北朝鮮の猛攻を最後まで全員で耐えた日本が1点を守り切り、大事な初戦で勝ち点3をもぎ取った。
試合後、日本の手倉森誠監督は、「勝って、本当にホッとしています」と喜んだものの、「緊張感がある中で日本らしいパスワークに硬さが出てしまった」「うまく逃げ切れたとも言えるが、相手のミスにも助けられた」と苦い顔で試合を振り返った。
日本は16日に、同じグランド・ハマド・スタジアムでタイ代表と対戦する。
最終的には結果がすべて
――緊張と言ったが、開始5分で先制して解けたのか?
90分を通して緊張感は抜けなかったと思います。選手たちは勝つことに対して最後まで緊張感を持って戦っていた。
――タイ戦に向けてはどう戦うのか?
このあとのタイとサウジアラビアの試合を観て、それから考えたいと思います。
――病み上がりの遠藤航を使った決断について、それに至った理由は?
遠藤は(インフルエンザでトレーニングを休んでいたため)トレーニングマッチをしていなかった。6戦考えると、まず初戦でゲーム感覚を戻してほしいと考えて起用しました。ただ、攻撃の面では彼らしさやゲーム感覚が戻っていなかったです。
――1点取ってからの試合運びは課題では?
試合運びは、これまで縦へ速い攻撃を心掛けてきました。その中で全体の距離が遠くなる中で、前に行き過ぎてしまってフォローアップが遅くなって、攻撃が単発になってしまったこと。それは修正しないといけない。前線への距離を縮めるために、持ち出していく作業が課題になりました。
――交代選手の意図を教えてほしい。
まず南野を代えました。彼らしいプレーができていない中で、僕としては長く引っ張ったつもりです。これからの試合に向けてという意味で、悪いなりに60分まで引っ張りました。大島(僚太)も彼本来の力を出せずにいたので(代えた)。南野より15分長く残したのは、悪いなりに守備では働いていたから。
矢島(慎也)で少し逃げるところを増やしたかったし、原川(力)でもっとボールを動かしたかった。彼らが入って少しだけ日本らしいボールの動かし方ができるようになった。最後に代えた久保(裕也)は疲れが見えてきていたので、そうではない中島(翔哉)を(中央のポジションへ)残して、(中島のいた左サイドに)豊川(雄太)を入れた。試合の内容としては、うまく逃げ切れたとも言えるが、相手のミスにも助けられた。最後に入った元気の良い選手たちが、アディショナルタイムでFKとCKを与えたのも修正しないといけないと思っています。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ