【全日本】諏訪魔が2.12後楽園で宮原と三冠初防衛戦「熱い試合をして全日本を盛り上げたい」

高木裕美

諏訪魔率いるEvolutionが初のプロデュース興行

新三冠王者・諏訪魔から3カウントを奪った宮原が2.12後楽園ホールでベルト挑戦 【前島康人】

 全日本プロレス新春恒例となる東京・後楽園ホール2連戦2日目となる3日は、「2016 ニューイヤーウォーズ 2Days Evolution1 始動 in 後楽園」として、新三冠ヘビー級王者・諏訪魔率いるEvolutionが大会をプロデュースし、830人を動員。「楽しくもあり、激しくもあり、Evolutionの色を全体に出していきたい」という諏訪魔の意気込み通りに、武装化あり、サブミッションあり、肉弾戦ありで客席を盛り上げた。

諏訪魔から3カウントを奪った宮原が挑戦者に

シャットダウン式ジャーマンで諏訪魔から3カウントを奪取した宮原は王座挑戦を表明 【前島康人】

 新三冠ヘビー級王者となった諏訪魔は、佐藤光留、ギリーマンと組んで、宮原健斗&ゼウス&石川修司組とイリミネーションマッチで対戦。20分を超える戦いの末、諏訪魔からピンフォールを奪った宮原が、2.12後楽園での三冠挑戦権を獲得した。
 誰もが諏訪魔の首を狙う中、まずは余計な邪魔者を片付けるべく、ゼウスがギリーマンを後頭部ラリアットで粉砕。続いて石川も佐藤をスプラッシュマウンテンで仕留める。1人残された諏訪魔は、3人を相手に大立ち回りを見せるも、やはり多勢に無勢。徐々に体力を奪われていったところに宮原が一気に仕掛ける。宮原は味方である石川を蹴落とすと、孤立した諏訪魔にブレーンバスター、ジャーマンスープレックス、シャットダウン式ジャーマンと一気にたたみかけ、3カウントを奪取すると、「もうオレには全日本プロレスの新しい道の先頭に立つ準備はできている。あとは三冠という形が欲しい」と王座奪取を訴えた。
 だが、諏訪魔も「2月は熱い試合をして全日本を盛り上げたい」と主役は譲らず。Evolutionとして初のプロデュース興行を成功させたことで、「次はもっと皆さんに楽しんでいただけるよう、全国で仕掛けて1つのブランドとしていきたい」と、リング内外での活性化をアピールした。

中島が野村を下しGAORA王座初防衛

GAORA王座初防衛に成功した中島に青柳が挑戦表明 【前島康人】

 GAORA TVチャンピオンシップ王者の中島洋平は野村直矢を退け初防衛に成功。次期挑戦者には青柳優馬が名乗りを上げた。
 Evolutionに入り、金髪に変貌した野村は、場外で鉄柵に振られると、返す刀でエルボーで反撃に出るなど、負けん気の強さを発揮。中島のローキックには張り手で対抗し、リングに戻るとドロップキック、フィッシャーマンズスープレックス。中島もミサイルキックを迎撃し、トペスイシーダ、串刺しドロップキック、卍固め。野村はならばとエルボーから強烈なスピアーで流れを引き寄せるが、フロッグスプラッシュは中島がヒザ剣山でカット。形勢逆転した中島がダイビングフットスタンプ、トラースキック、ジャーマンスープレックス、スピンキックとたたみかけて3カウントを奪った。

 試合後、リングに上がった青柳は、「挑戦させてください。そのベルト、磨いておいてください。お願いします」とあくまでも敬語で挑戦表明。一方、中島は「2016年、このGAORA守り通すぞ!」と長期防衛を誓うと、「僕は壁というか山にならないといけない。富士山じゃない、エベレストくらいの高さの」と、難攻不落なチャンピオンとしてそびえ立ち続けると意気込んだ。

青木は「関節の鬼」藤原組長の奥深さを実感

青木は「関節の鬼」藤原組長との対戦に「すごく刺激になった」 【前島康人】

 青木篤志は藤原喜明とハードヒットルール(フリーエスケープ)で一騎打ち。この試合をプロデュースした佐藤光留が自らリングアナを務め、「関節の鬼」藤原が仕掛ける無間地獄へと青木を誘った。藤原は握手を求めると見せかけてワキ固めを仕掛ける老獪さを見せると、コーナーマットをはがした金具に自らの頭を打ちつけ、石頭をアピール。強烈な一本足頭突きに青木もやり返すが、自分の方がフラフラになってしまう。
 その後も藤原が手刀、アキレス腱固め、サイドヘッドロックを仕掛け、残り時間10秒となったところでついにワキ固めでガッチリととらえるも、青木がタイムアップまで耐え抜き、時間切れ引き分けとなった。
 藤原の奥深さを実感した青木は「すごく刺激になったし、勉強になった。足りないものがまだまだあると感じた」と舌を巻きつつも、「勝てなかったのは悔しい」と、唇を噛んだ。

入江は美女からの勝利のキスに大興奮

美女からの勝利のキスをゲットした入江は大興奮 【前島康人】

 諏訪魔produceによる「謎の美女」からのお年玉争奪6人タッグマッチでは、渕正信&SUSHI&SUSHI☆小僧組vs.入江茂弘&石井慧介&高尾蒼馬組が、「謎の美女」カレンさんからの勝利のキス権を賭け、醜い男のバトルを展開。すでにメロメロのSUSHIと入江が恥も外聞もかなぐり捨てて勝ちを狙いに行く中、渕もチームドリフの3人をボディースラムで投げて還暦超えの底力をアピール。
 しかし、熱い友情に救われた入江が、SUSHIをカウンターのビーストボンバーからのビースチスプラッシュで粉砕し、見事、カレンさんのキスをGET。大興奮の入江は、ブルーのビキニ姿のカレンさんをお姫様抱っこで抱え上げると、「じゃあこの後、ごはん食べに行きましょうか? あと電話番号を教えてもらっていいですか」と、次のデートの約束を取り付けようと必死に口説きまくっていた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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