【UFC】ローラーが2度目の防衛戦に挑む! 逆境乗り越え王座をつかんだ“雑草魂”
“苦労人”ウェルター級王者ロビー・ローラーが2度目の防衛戦に臨む 【Zuffa LLC via Getty Images】
契約解除を経験するも、はい上がってきた苦労人
2002年に20歳の若さでUFCデビューを果たすも、2年半後に4勝3敗の戦績で契約解除。その後はマイナー団体を渡り歩き、いくつものベルトを獲得したものの、それらは“チャンピオン製造所”と呼ばれたミレティッチ軍団の先輩であるマット・ヒューズやジェンズ・パルバーたちが手にした“世界一のベルト”ではなかった。
11年には「ストライクフォース」で王座に挑戦する機会を得たが、柔術王者ホナウド・ジャカレイに一本負けして戴冠ならず。だが、PRIDEで活躍した“ショーグン”ことマウリシオ・フアの兄で“ニンジャ”の異名を取るムリーロや、マーク・ハントをKOした“オランダの猛獣”メルヴィン・マヌーフ、“五輪レスリング銀メダリスト”マット・リンドランドら強豪を相手にKO勝ちを収め、13年2月、8年4カ月ぶりに“世界一強い男を決める場所”UFCに戻ってきた。
3連勝を挙げてタイトルマッチに挑戦
当時の王者、GSPことジョルジュ・サン・ピエールが戦いに疲れて王座を返上したため、チャンピオンの座は空位となっていた。王座決定戦の4ラウンドまでは互角の戦いを続けたが、最終の5ラウンドでヘンドリックスにタックルで倒される不覚を取り、判定の結果、紙一重の差で王座戴冠を逃している。
しかしながら、ローラーはこの時もあきらめなかった。試合直後、デイナ・ホワイトUFC代表に「俺はケガもしてないし、すぐに試合を組んでほしい!」と直訴。激戦から2カ月後に試合することになった。
この試合で強豪ジェイク・エレンバーガーをヒザ蹴りでKOして見せると、「2カ月後にマット・ブラウンと挑戦者決定戦をしないか?」とホワイト代表に言われ、快諾。ブラウンは“不死身の男”の異名を持ち、7連勝、5連続KO中の恐るべき相手だったが、ローラーは打撃でブラウンを血まみれにして勝利し、ファイト・オブ・ザ・ナイトも受賞した。