“ビッグ4”から学ぶ錦織圭の成長 変革を恐れず、視線はすでに来季へ
新たな自分と出会うことを恐れない
ジョコビッチ(左から2番目)、マレー(同3番目)、フェデラー(同4番目)、ナダル(右から3番目)のビッグ4を間近で見ているからこそ、錦織も変革を恐れない 【Getty Images】
「ビッグ4と呼ばれるナダルもマレーもそうですが、やっぱりしぶといですね。ここに来て自信をつけて、また良いプレーをしている」
背を追う先達の偉大さを、錦織はあらためて認識する。彼ら4人は、一時は不調やランキング下降を経験するも、その度に変革を恐れず己に向かい、さらなる武器を携えはい上がってきた。
そして、そんな良き手本が身近にいるから……いや、彼自身がこの地位に留まりビッグ4を間近で見ているからこそ、錦織も、新たな自分と出会うことを恐れない。
「来季は、もっとネットに出るようにしていきたい。ファーストサーブも、もっと入れるようにする。僕はサービスエースを多く取れるわけではないから、確率を上げる必要がある。オフには、厳しいトレーニングをする。フィジカルも鍛えなくてはいけない。細かい点をいろいろと改善することで、全体的に上達していきたい」
すぐに新たなシーズンが幕を開ける。錦織は来季に向け、さらなる飛躍を誓った 【Getty Images】
「こうやってトップ8で終われるのは、非常に価値があること。もっと上に行ければよかったけれど、この位置にいるのも簡単ではないので。この大会に出たのも評価できると思うので、プラスな部分と直す部分をしっかり考え、オフシーズンに臨みたいと思います」
“オフシーズン”と言えど、真に“オフ”の季節は驚く程に短命だ。この後、錦織は日本でチャリティーイベントやエキシビションをこなし、傷ついた体をしばし休め、そしてすぐに追い込みの日々が訪れる。
新たなシーズンの幕開けは、わずか6週間後に迫っている。