ツアー・ファイナル出場、錦織への期待 杉山愛コラム「愛’s EYE」
実力を証明したワールドツアー・ファイナル出場
2年連続でATPワールドツアー・ファイナルに出場する錦織圭 【写真:アフロ】
世界で8人しか出場できない最終戦に2年連続で出場すること自体、素晴らしいと思います。今年は特に前半戦の充実ぶりが目立ち、その頑張りでトップ8に入ることができました。長いシーズン、タフなコンペティションの中で、2年続けて安定した成績を残すというのは本当に実力がないとできないことです。
今年はツアー3大会に優勝、メンフィスは3連覇、バルセロナは2連覇でした。前年チャンピオンとして迎える大会はディフェンドしなくてはならないポイントも多く、プレッシャーもかかります。ところが彼は難なく勝ちきってしまう――少なくとも外側からはそう見えました。そこが立派だと思います。
昨年のツアー・ファイナルではラウンドロビンを勝ち抜き、準決勝に進出しました。準決勝のノバック・ジョコビッチ(セルビア)戦も、勝利まであと一歩という接戦。ファイナルセットの第1ゲームを取っていたら、と、どうしても考えたくなるような惜敗でした。結果論ですが、ジョコビッチとロジャー・フェデラー(スイス)の決勝はフェデラーの棄権でしたから、あのゲームを取っていたら優勝の可能性もあったことになります。
シーズンへの良いきっかけに
アスリートというのは、良いときはすべてがうまくいくのですが、何かしっくりこない時は、反対のことが起こります。例えばチームの雰囲気とかオフコートでの生活も含め、小さな要素が一つ一つ積み重なって、足を引っ張る形になったり、選手自身ではコントロールできないことでエネルギーが下がってしまったり、ということになりやすいのです。
「チーム力」は選手のパフォーマンスに大きく関わります。全員が同じ方向を向き、モチベーションの高さを保ち、高いエネルギーがチームを循環していると、必然的に結果がついてきます。そういう状態に持っていけるように、彼自身でもいろいろなことを整理していく時期ではないかと思います。
シーズン最終戦ですから、精神的にふっ切れた状態に持っていきやすいかもしれません。ツアー・ファイナルに出場できること自体が、1年間戦ってきた自分へのボーナスと考えてほしいですね。“Nothing to lose”(だめもと)の精神状態を作りやすい状況だと思いますし、そう思って臨んでほしいという期待もあります。
ベストの8人が集まるわけですから、昨年の獲得ポイントをディフェンドするとか、プレッシャーと戦うということではなくて、思い切り暴れてほしいですね。
今大会の内容は来シーズンにも関わってきます。良い形でシーズンをフィニッシュできれば、オフの過ごし方も変わってきます。来シーズンに向けての、良いきっかけにしてほしいところです。
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12月2日(水)〜20日(日)[大会第1日第1試合無料放送]
<スケジュール>
日本大会 12月2日(水)〜4日(金)
フィリピン大会 12月6日(日)〜8日(火)
インド大会 12月10日(木)〜12日(土)
UAE大会 12月14日(月)〜16日(水)
シンガポール大会 12月18日(金)〜20日(日)
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