石井智宏が語るNEVER王座と天龍源一郎「自分が満足する試合を追求したい」

スポーツナビ

11.7大阪大会でNEVER王座の防衛戦に臨む石井。試合に臨む心境と、11.15に行われる天龍源一郎引退試合について聞いてみた 【スポーツナビ】

 新日本プロレスの11.7大阪府立体育会館大会「POWER STRUGGLE」が目前に迫ってきた。同大会ではメインイベントでIWGPインターコンチネンタル選手権試合として王者・中邑真輔に“ザ・マシンガン”カール・アンダーソンが挑戦する。またIWGPヘビー、インターコンチと並ぶ第3のシングルベルト、NEVER無差別級選手権試合として王者・石井智宏と挑戦者・本間朋晃の試合が行われる。

 10月の両国大会で、真壁刀義からベルトを奪い、4度目の戴冠となった石井。試合直後には本間がリングに上がり挑戦を表明。それを受託する形で今回の試合となった。武骨ながら見ているものの心を打つ戦いで、ファンの熱狂を呼び起こす石井。大阪でのビッグマッチの直前、タイトルマッチへの心境と、それに続く11.15天龍源一郎引退興行(両国国技館)について話を聞いてみた。

大阪では本間から完全勝利目指す

G1で本間に初白星を献上してしまった石井。その汚名返上へ「完全勝利しないといけないと思っている」と語る 【前島康人】

――11.7大阪大会でNEVER王座のタイトルマッチがあります。今シリーズは前哨戦を戦ってきていますが、気持ちの盛り上がりは?

 オレはあんまり前哨戦とか気にしないから。とにかくG1の汚名(※)を返上したいってだけで。

(※編注…8.12後楽園大会、G1クライマックス公式戦で石井が本間に敗北。本間にG1初白星を献上してしまった)

――王者として初防衛戦を迎えるというよりは、G1のリベンジという感じですか?

 まぁ両方だね。

――G1では本間選手に初勝利を献上してしまったわけですが、あの試合を振り返ってどこが勝敗を分けたと思いますか?

 どうだろうな……。あいつのオレに対する執念が勝ったのかなって。オレの闘争心よりあいつの勝つ気持ちが上回った。

――試合中からその執念は感じていた?

 それは試合中は分かんない。分かんないけど、取られたっていう事実があるわけだから、あいつの執念が上回ったのかなっていうのはあるんだけど……。情けなくてしょうがないよね。結局、2年間で1勝でしょ、あいつは。それが情けなくて……本当に……。本当、不名誉な記録だよな。それを全部ぬぐいさるには、次の大阪は完膚なきまでにボコボコに、完全勝利しないといけないと思っている。

相手のすべてを受け止めた上で勝つ

――本間選手は最近勢いがすごいありますが、今の本間選手をどう見ていますか?

 オレと本間を比べてくれんなって。オレの名前を出すなって、勝手に。あいつはオレに対して何か思っているみたいだけど、オレは何とも思っていないし、同じ次元に思われたくないって感じ。

――ファンにはタイトルマッチで石井選手がどこまでボコボコにするかを見てほしい?

 あいつのすべてを受け止めて勝つ。それは本間だけじゃなくて、オレはずっとタイトルマッチじゃなくても、とにかく試合では相手の技、相手のすべてを受け止めた上で勝つっていうのを心掛けているから。それを見せるだけ。

――相手の技を受けて勝つというスタイルはどのような形で生み出されたものなんでしょうか?

 生み出されたっていうか、オレがすべて出して負けたときに、「どうやったら勝てるのか」と思ったときがあって、やっぱり「あれ出してたら勝ってたかもしれない」とか言い訳ができないというか。だから相手に有無を言わせぬ勝ち方というか。それが全部受けて勝つっていう、何の言い訳もできない、そういうの目指してずっとやってきたから。

――本間選手と試合すると、あの声援がやりづらいと思っているレスラーが多いと聞きますが?

 オレはまったくないね。聞こえない? いや聞こえているけど、逆にオレは相手の声援がでかければでかいほど燃えるから。お前ら、見とけよって、逆に燃えてくるから。声援なんか全然気にしてないから。

ベルトの価値を高めると「軽々しく言いたくない」

両国では真壁を破って4度目の戴冠となったNEVER王座だが、ベルトの価値については「軽々しく言いたくない」と話す 【横田修平】

――NEVERが4度目の戴冠なんですが、NEVERへのこだわりは?

 ……そういうのはあんまり意識しないから。とにかくそのとき、そのときが必死だから。何回戴冠するとか関係ないね。

――石井選手にとってNEVER王座への特別な思いはありますか?

 一番最初に田中(将斗)さんとトーナメントで試合をして、田中さんの防衛戦に名乗りを上げて、そこで最近にはない自分ではちょっと納得する試合ができたので、それがでかいかもしれないね。

――納得できた試合がNEVER王座だったからこそ、そのイメージを守っていきたい?

 そうだね。

――ほかのベルトへの興味はどうですか?

 どうだろうね。今はないね。今はNEVERが試合内容でいかにIWGP、インターコンチと争っていけるかという部分での意識はあるけどね。

――CHAOSの仲間である中邑(真輔)選手がインターコンチを価値あるベルトに育てましたが?

 毎回言っているんだけど、NEVERはまだできて1、2年でしょ? そんな2年やそこらのベルトの価値を上げるとか言っても何の説得力もないから。やっぱりそれは積み重ねていくものだから。現時点でこの一戦で価値を高めるって、オレはそういうのは言いたくないんだよね。言葉で軽々しく言いたくないんだよね。とにかく見てくれって。

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント