真央、辛口55点「もっと上を目指せる」 シーズン幕開け、ジャパンOP

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トゥクタミシェワ「良いスタートが切れた」

観客のあたたかい応援に感謝の気持ちを述べたトゥクタミシェワ 【坂本清】

(今日の演技について)良くできたと思っています。満足しています。要因の一つは観客の方にあると思います。観客の方が素晴らしくて最後まで応援してくださったので、頑張って滑ろうと思いました。初戦にしては良いスタートが切れたと思っています。

(今シーズンのプログラムの見どころは?)ショートの『カルミナ・ブラーナ』を振り付けたのは振付師のヴィノワールです。彼は最近までダンサーをやっていて、すごく見込みのある振付師だと思います。彼のアプローチの仕方がすごく面白いと思いました。『カルミナ・ブラーナ』はエキゾチックで悪魔が天使になったり、天使が悪魔になったりする善と悪との戦いです。そしてそれはとても強い感情の力が要求されるので大変ですが、頑張ります。残念ながら最後は悪魔が勝ってしまうという内容です。

 フリーの『ペール・ギュント』は(ステファン・)ランビエールが振り付けました。『ペール・ギュント』は女性の様子が次々と変わっていきます。最初は悪い女性なのですが、徐々に音楽が叙情的になるにつれて女性も叙情的になり、最後はカーニバルになります。そして感情が爆発します。今日は後半で感情が爆発し過ぎてスピンの前に転んでしまいましたが、何度も練習してお客さんに気に入ってもらえるように頑張りたいと思います。

(今日のエレメンツで今季はいくのか?)今のところ、今季前半はこのままのエレメンツで、安定してトリプルアクセルを跳べるようにしたいと思っています。そしてもしシーズン後半になってうまくいけば、トリプルアクセルをもう一つ加えようと思っていますが、とりあえずはこのままでいく予定です。

チャン「かなり怖い気持ちがあった」

浅田と同じく、1年間の休養を経て復帰したチャン 【坂本清】

(今日の演技について)OKレベルだと思います。1年間休養していたので、復帰戦としてはまあまあというレベルです。試合から1年間離れていたので、もう1度慣れるということが必要でした。かなり怖い気持ちがあって臨んだわけですが、最初の1分間くらい自分の足が自分のものではないという感覚でした。自分の足の感覚を取り戻すのに少し時間がかかってしまいました。もう1度試合に出るという感覚を覚えさせる必要がある状態です。試合に出るということも練習の一環だと思っているんです。今年の夏に復帰について話したとき、「今年は完璧なシーズンにならない」ということを発言しました。私はとにかく試合にもう1度戻って試合という環境を経験しながら、楽しんでいきたいと思っています。

(1年間で自身はどう変わった? 男子フィギュアはどう変わった?)去年のジャパンオープンの方が出来は全然良かったと思います。五輪が終わったあとで試合への気持ちが続いたまま、自信を持って滑ることができました。スケートの内容としては良かったかもしれません。ですが、プログラムについては同じプログラムとはいえ、振り付けを再度考えて大幅に改善したと思うので、プログラム自体はずっと良くなっていると思います。この1年間お客さんの前で演技をするということもしていまして、音楽の解釈の仕方にしても、自分は人間的に成熟したと思います。1年前と今を比べるとはるかに成熟したと思っています。

 男子フィギュアについては常に進化していると思います。たとえば今日も何人かが後半に4回転を跳んでいましたが、私からしてみればそれはクレイジーだと思っています。4回転は1回でも跳べれば十分、2回跳べたらボーナスという気持ちなんですね。だから私としてはそこにフォーカスしていない。私も以前と比べて若くありません。どこに力を入れるのか選ばなければいけません。私が今、力を入れたいと考えているのはスケートで特別感を出したいというところです。

(今季はこのままのエレメンツでいくのか? 宇野についてはどう思うか?)テクニカルな部分はまだまだ今は初期段階なので、どんどん入れ替えていくことになると思います。特に3つ目のジャンプでルッツを跳んでいますが、これに関してもできれば4回転に変えたいと思っています。あとトリプルアクセルについても練習で自信がついてきたのでもう一つくらい入れたいですね。緊張した環境の中でも跳べるようになりたいなと思います。

 昌磨については、本当に素晴らしい演技でした。いわば疲れ知らず、弱さも全くない、後半になってもスピードが落ちてこない、非常に力強く、ジャンプに関しても一貫性がある。どうやら練習どおりということらしいので、練習でもあのように滑れていると思うんです。日本という国は次々と若い選手が出てきている。バックアップもあって、本当に驚きだし、素晴らしいことだと思います。これは先達として高橋大輔選手や羽生結弦選手がいて、ロールモデルの役割を果たしているので、優秀な若手が出てきているのだと思います。私もそろそろキャリアも終わりだなと思っているので、うれしいですね。ああいうような若手と試合で戦わなくてすむので(笑)。

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