薫田真広氏が語るW杯の見どころ 日本代表の戦績は「3勝」と予想!

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提供:(公財)日本ラグビーフットボール協会

薫田真広氏がラグビーW杯イングランド大会の見どころを語った 【スポーツナビ】

 公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団と公益財団法人日本ラグビーフットボール協会(JRFU)が主催する「みなとスポーツフォーラム 2019年ラグビーワールドカップ(W杯)に向けて」の第56回が9月10日、東京都港区のみなとパーク芝浦内「男女平等参画センター(リーブラ)ホール」で開催された。今回は開幕が迫るラグビーW杯・イングランド大会の見どころについて、トップリーグ・東芝ブレイブルーパス総監督で、自身も3回W杯に出場したラグビーワールドカップ2019日本代表戦略室長の薫田真広氏を招き、講演が行われた。

エディージャパンの進化

 第1部は、薫田氏が出場した3大会の思い出から始まった。薫田氏は1987年、91年、95年と3大会に出場し、主将として出場した95年の南アフリカ大会ではニュージーランド戦で17対145という歴史的な大敗を喫している。当時の世界のラグビー界はオープン化前だったが、海外チームでは情報収集スタッフをそろえていた。薫田氏はすれ違った対戦相手のスタッフに「あなたの好きなものや、何から何まで全部知っている」と言われ、驚いたエピソードを明かした。

 現在の日本代表については、「後半」「スクラム」という2点の強みを挙げた上で、エディー・ジョーンズヘッドコーチ(HC)就任からの3年半を振り返り、「圧倒的なアタックで勝つ」「速さで勝つ」という方針がブレなかった、と高く評価。日本代表は、試合を考えた練習メニューを作り、練習中にハーフタイムを想定した休憩時間をとるなど、さまざまな試みを行っている。また、薫田氏はジョーンズHCの手腕だけでなく、サポートする岩渕健輔ゼネラルマネジャー(GM)の名前を挙げ、その功績をたたえた。

 技術的な面では、スクラムの進化を挙げ、進行役を務めたラグビージャーナリストの村上晃一氏と身ぶり手ぶりを交えながら、日本代表の進化を解説。現役時代にはフッカーとして活躍した薫田氏は体の重心をずらさない足の運び方を選手たちが身につけたことが、最大の要因であると紹介し、フッカーを務める堀江翔太については、「過去の日本代表で一番いい」と賞賛した。

 さらにモールについてはホワイトボードも使って、試合を観戦する上でのポイントを熱心に解説し、W杯初戦の南アフリカ戦をはじめ、大会では大きなカギになると述べた。

予選プールの注目カードは?

薫田氏は、五郎丸歩(写真)がキックの精度を高めることが重要と見ている 【写真:ロイター/アフロ】

 話題は予選プール4試合のポイントに移った。厳しい戦いが予想される初戦の南アフリカ戦(日本時間20日0時45分開始、以下同じ)は、相手がフィジカルの強さを生かしたラグビーを展開してくると薫田氏は予想。けが人が増えていることを踏まえて、南アフリカがそれらの選手をどのように起用するかが注目点になり、日本代表はそれに対してどれだけ、クオリティの高いボールを出せるかが大切であるとした。

 中3日で行われるスコットランド戦(23日22時30分開始)について薫田氏は「スクラム勝負」と見通しを語った。スクラムで押してプレッシャーをかけていくことが重要で、「前半30分までに安定させていくことがポイントだろう」と述べた。また、この試合で主審を担当するアイルランド協会のジョン・レイシー審判は5日に行われたジョージアとのテストマッチでも主審を担当していることから、良い印象を与えられていると分析。また、五郎丸歩がキックの精度を高めることも重要であるとした。

 サモア戦(10月3日22時30分開始)はスペースを与えないこと、そしてスクラムが重要になると予想。トップリーグのサントリーでプレーするトゥシ・ピシらバックス陣に良いボールを与えないようにすることが求められると分析した。また、スコットランド戦に勝利すれば、決勝トーナメント進出へ重要な一戦となるとし、最終戦の米国戦(10月12日4時開始)はそれまでの3試合の結果次第で大きく変わると展望を述べた。

 また、薫田氏は大会全体では前回覇者、ニュージーランドを最大の注目チームとして挙げ、アイルランドが台風の目になると予想。実力伯仲とされるプールAはウェールズのリー・ハーフペニーが負傷したことから、1位を争うイングランドとオーストラリアの直接対決を注目の試合に挙げ、決勝トーナメントでは、プールCでニュージーランドが1位通過した際に当たるプールDの2位にフランスとアイルランドのどちらが入るかをポイントに挙げた。

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