エアメサイアの仔エアスピネルに★6つ 母の背を知る武豊もそのセンスを高評価

競馬専門紙「優馬」

競馬専門紙「優馬」の2歳馬チェック

武豊騎手を背にデビュー勝ちを収めたエアスピネル(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

 秋華賞馬エアメサイアを母に持つエアスピネル。母の手綱も取った武豊Jを背に、エアスピネルが楽々とデビュー勝ち! 中山・阪神開催の開幕週ともあって、なかなか見どころのあるメンバーがそろった今週は要チェックだ。

秋華賞馬を母に持つ名門から期待の一頭 エアスピネル

9/12(土) 阪神5R 2歳新馬 芝1600m外
エアスピネル 牡 馬体重:480kg
★★★★★★ 6点〔OPクラス〕
騎手:武豊 厩舎:(栗) 笹田 
生産: 社台ファーム
父:キングカメハメハ
母:エアメサイア(サンデーサイレンス)

 スタート良く、スッと好位に収まる。パドックでは馬っ気を出したりと幼い仕草を見せていたが、レースセンスはかなりのもの。直線入り口で馬なりのまま先頭に立つと、2着馬が来るのを待つ余裕。残り300m辺りで鞍上が促すと反応良く一気に突き放してしまった。走破時計、上がりタイムともに優秀で、高い素質は間違いなし。

馬体診断
 パドックではやや集中力を欠く所もあったが、馬体の全体的なバランスは良好。トモのボリュームも十分で、今後もスタートでダッシュがつかないということはなさそう。まだ上積みの見込める仕上がりというのも好感が持てる。繋はやや長目だが、決して稼動域に乏しいわけではなく、瞬発力は十分。全兄は中央未勝利だったが、520キロ超の兄に対して、こちらは480キロ。仕上げに困ることはないだろう。

血統診断
 母エアメサイアは秋華賞馬。その他にローズS勝ちやオークス、ヴィクトリアMで2着など。一族にも活躍馬が多数いて、伯父エアシェイディ、祖母エアデジャヴーの他にもエアシャカール、エアソミュールなど。ノーザンテースト〜サンデーサイレンス〜キングカメハメハと配合を重ねられ、日本競馬の血統を凝縮したような一頭。距離適性は1600〜2400mと幅広く対応できるはず。

馬券の狙い目→距離・コースはあまり問わない万能型。ただし、祖母のように詰めが甘い可能性も?

ダートで大物輩出なるか クレマンダルザス

9/13(日) 中山5R 2歳新馬 ダ1800m
クレマンダルザス 牡 馬体重:448kg
★★★★★ 5点〔1600万クラス〕
騎手:蛯名 厩舎:(栗) 松永幹
生産:ノーザンファーム
父:ワイルドラッシュ
母:シャンパンマリー(タニノギムレット)

 道中は2番手でレースを進めていたが、少し行きたがる素振りも。勝負所でペースが上がっても全く問題にせず、直線入り口では他馬との手応えの差が歴然。全くの楽勝で、2着に5馬身差、さらに3着馬はそこから6馬身差だった。ペースはスローだったにせよ、ラスト2Fで12秒2〜12秒3という時計は、2歳馬としては一枚上のもの。ペースが上がった方が競馬をしやすいタイプでもある。

馬体診断
 450キロ前後と、ダート馬にしてはやや小柄ではあるが、馬体に幅があり、これからの成長の余地は十分に残している。脚捌きをみても、現状ではやはり芝よりダートが良いだろう。ストライドの大きな走りは父の産駒らしさが良く出ている。直線の長い東京でも力は発揮できる。

血統診断
 3代母のオークス馬ダイナカールを起点とする母系は、今や日本で最も勢いのある母系と言っても過言ではない。活躍馬を挙げるとキリがないが、半兄のファントムライトは先の新潟記念で3着、二冠馬ドゥラメンテや先週の京成杯AHを制したフラアンジェリコもこの一族。芝の大レースで血脈を伸ばしてきた一族だが、母・祖母ともにダートで活躍。トランセンドなどを輩出した父との相性は良く、スピード豊かなダート馬だ。

馬券の狙い目→スピードで押し切る競馬も可能。レパードSよりユニコーンSの方が適性はありそう。

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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