J1得点記録更新は佐藤か大久保か!? データで中山と比較する全得点の軌跡

佐藤と大久保の直近100ゴールを徹底解剖!

 ここからは佐藤と大久保の直近100ゴールを項目別に徹底解剖したい。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 佐藤は各時間帯でまんべんなく得点を挙げている。ゴールを決めた位置は、圧倒的にペナルティーエリア内からが多く、オフ・ザ・ボールの動きでゴール前へ飛び込み、ワンタッチでゴールを決める佐藤のプレースタイルがそのまま数字となって表れた。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 大久保は前後半ともにラスト15分で得点している傾向がある。特に後半30分以降の得点数が突出しており、勝負強さが数字となって表れた。ゴールを決めた位置は佐藤に比べ、ペナルティーエリア外からの割合が多い。どこからでもシュートコースがあればゴールを脅かすゴールハンターぶりが見て取れる。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 佐藤が最多得点を挙げた西部に対しては、対戦試合8戦で7ゴールと1試合平均0.88点となり、このペースは全GKの中で1番の数字であった。

 逆に佐藤が1番シュートを止められているのが楢崎正剛。枠内シュート17本のうち、12本を止められている。加藤順大にも9本中8本を止められており、その決定率はわずか11.1%。この数字は、枠内へのシュートを5本以上放ったことがあるGKで最も低い数字となった。

【データおよび画像提供:データスタジアム】

 大久保は北野から8得点を記録。最高枠内決定率をマークした萩には、これまで1セーブしかされたことがない。逆になかなかゴールを奪うことができないのが曽ヶ端と山岸。山岸は佐藤が得意としているGKであり、両者の違いがここでも表れた形となった。
 この他にも興味深いデータはたくさんある。例えばアシスト。直近の佐藤が挙げた100ゴールは誰のアシストによるものが一番多かったのだろうか? その答えは、青山敏弘の「15」。次いでミキッチの「10」、高萩洋次郎の「9」と続いた。

 大久保は1試合の平均得点数が0.46点と3名で一番高い数字を記録しており、出場すれば2試合に1点は決めている計算になる。あなたが観戦に行った試合の前の試合で大久保が得点を決めていなかったとしたら――。このように予測と現実を結びつけながら試合を楽しむのものも、また一つの観戦方法ではないだろうか。

(グラフィックデザイン:相河俊介)

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