眞鍋監督「チーム力はかなり上がった」 バレーW杯中国戦後の監督・選手コメント

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中国に1−3で敗れ、涙を流す選手たち。7勝4敗の5位で今大会を終えた 【坂本清】

 バレーボール女子のワールドカップ(W杯)は6日に最終戦が日本ガイシホール(愛知県)などで行われ、日本は中国に1−3(17−25、25−22、21−25、22−25)で敗れた。日本は今大会を7勝4敗の5位で終えた。日本を破った中国は10勝1敗で優勝を果たし、2位のセルビアとともにリオデジャネイロ五輪出場権を獲得した。

 日本はレフトからの攻撃に加え、センター線を生かした中国の攻撃を防ぎきれず、第1セットは17−25で落とした。第2セットは中盤に宮下遥や長岡望悠、ピンチサーバー鍋谷友理枝のサービスエースが飛び出し、25−22と奪い返した。

 しかし、的確にコースやターゲットを狙った中国のサーブに崩され第3セットは21−25で落とすと、第4セットも1点を巡る攻防が最後まで続いたが、20点以降にサービスエースで抜け出した中国が逃げ切って最後は22−25で試合終了。セットカウント1−3で敗れた。

 日本は来年5月に東京で行われる世界最終予選兼アジア大陸予選で、五輪出場権の獲得を目指す。

 以下は、試合後の眞鍋政義監督と選手たちのコメント。

眞鍋政義監督のコメント

眞鍋監督は今後の課題として「被ブロックが多かったこと」を挙げた 【坂本清】

「被ブロックが多かったことが1番の課題」

 最終試合ということで試合前のミーティングでも今日は勝って終わろうという話をして臨みました。勝ち切れなかったのは力不足だったと思います。

 FIVB(国際バレーボール連盟)の指標とわれわれの指標は違います。特にサーブ。FIVBだと思い切りサーブを打ってエースをとると効果率は1位になりますが、われわれの指標とは違う。われわれの指標の中では4つの部門において世界一になれば、メダルが獲れると思っています。これからデータを検証しますが、おそらくディフェンスは1番ではないかと思います。ミスによる失点は、被ブロックが多かったことが今回1番の課題かなと思います。

(チームとして上達したと感じるところは)ワールドグランプリの決勝ラウンドが終わってから1カ月足らずですが、厳しい練習を積んで臨みました。グランプリよりもディグ(スパイクレシーブ)は上がっています。一番変わったのはW杯までの危機感により、チーム力が変わりました。スタッフ含め、選手14人の結束力、団結力、W杯で五輪の出場権を取るんだというチーム力はかなり上がったと思います。

(被ブロックの本数を減らすために)最終的にはアタッカーの個人技術なのですが、練習中から男性パートナーの高いブロックを前にシャットアウトされないアタックの技術を日々習得するしかないと思います。

(キャプテン木村沙織の存在について評価は?)今年でキャプテン3年目、本当に変わりました。エースの木村と1年1年やってきて、特に今年はW杯で五輪の出場権を取ろうと、自分のことをさておき、まずチームのことを考えてくれました。本人はなかなか調子が上がらず苦労したと思いますが、人間的にステップアップしていますし、一番下の宮部藍梨にも練習中から木村が率先して声をかけていました。若い選手に対しても、木村の貢献度は非常に大きいと感じています。

木村沙織(東レ)

木村は、敗戦に悔しさを見せながらも「やってきたことがしっかり最後まで貫き通せた」と大会を振り返った 【坂本清】

「勝って終わりたかった」

 最後勝って終わりたかったんですけれど、今までここに向かってやってきたことがしっかり最後まで貫き通せたのでよかったと思います。

(被ブロックを防ぐためには)しっかりブロックを見てブロックのない方、相手がいないところに打っていくのと、無理せずリバウンドをとって逆サイドに攻めていくことなどいろいろあると思います。選択肢を間違った時に被ブロックになっていると思うので、どれだけ我慢強く被ブロックされないように打ち分けるかというのを、もっともっと細かいところまで練習で詰めて行きたいです。

(どんなところで良いチームだと感じたのか?)本当にこのW杯で切符を取るっていう目標を監督に言われてから、みんながその目標に向かって努力していろいろな準備をして、スタッフ、選手、みんなが1つの目標に向かってすごく思いやりを持てていたと思います。

(五輪最終予選を勝ち抜くために大事なことは)今W杯が終わったばかりなので何も考えていません。世界最終予選はそこで取らないと五輪に行けないので、命懸けでやるだけです。 (強豪相手にリオ五輪で勝ち切るためには)今大会一番感じたのは、強豪国と競っているセットの中で、勝負強い選手がコートの中に何人いるかというのはすごく感じたことです。そこをもっと自信を持ってみんなで頑張らなければいけないと思います。

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