堀口恭司「UFC王者が最終目標じゃない」=9.27UFC日本大会で再起戦
9月27日のUFC日本大会で、フライ級14位のチコ・ケイミュスとの再起戦を迎える堀口恭司 【(C)Photo Courtesy of UFC】
日本大会へ早寝早起きを心掛ける
やっぱり暑くて汗がすごかったんで、マットは布じゃないからすべっちゃうんですよね。それでステップが踏みづらかったりはしましたね。
――疲労の度合いも違うんじゃないですか?
疲労は全然平気ですね。しっかり回復の時間も作ってるし、(9月27日の)日本大会は、たぶん午前中に試合することになると思うから、いまから早寝早起きを心掛けてるんで。
――午前中にもっとも動けるように、もう身体を早起き生活にさせてるわけですか。
やっぱり夜の試合とは、待ち時間とかアップする時間も変わってくると思うんで、いまからそうしてますね。
――日本大会は去年も今年も9月ということで、夏場はまるまる練習、毎年長い夏合宿状態になりますけど、そのへんはどうですか?
でも、いつもそんな感じなんで、気にしてないですけどね。(趣味の)釣りに行きたいな〜とかは思いますけど、ちょうど試合が終わったら、釣りもいい時期なんで(笑)。夏休みはそっからでいいかなって。
――いまは1日3回練習ですか?
そうですね。だいたいいつも3回、もしくは2回という感じです。
――栃木県まで、空手の練習にも行かれるそうですね。
MMAの練習が終わって、食事してから、午後はボクシングの練習。そして夜は栃木県足利市に移動して空手ですね。ホントは寝技の練習も入れたいんですけど、なかなか先生との時間が合わなかったりして。そのへんのスケジュール調整がちょっと大変ですね。
タイトルマッチを経験できて良かった
堀口の初王座挑戦は試合終了まで残り1秒となった5R4分59秒にアームバーでタップ 【Zuffa LLC】
消化というか、試合する前、自分の中ではもうちょっとハッキリした差があると思ってたんですよ。
――試合する前の時点では、王者のほうが自分よりまだまだ上だ、と思ってたわけですか。
はい。でもやってみて、「そんなに差はねえな。これはいけるな」って思えたんで。あとは、しっかりとプランを立ててやっていけば、そんな遠くない時期に勝てるなって。
――もともとタイトル挑戦は、もう少し先の時期を見越してましたよね?
そうですね。自分の中では、もうちょっと実績作って、自分の実力も上げていって、それで挑戦できればと思ってました。
――それが思ったよりも早くチャンスが巡ってきたと。では、「絶対にここで獲ってやる」というより、「タイトルマッチを一度経験しておきたい」という思いのほうが強かったですか?
そういう部分もありました。もちろん、チャンピオンになりたいから本気で獲りにいったし、最大限の努力はしましたけど、そんな甘い世界じゃないことも分かってたんで。だから負けたんですけど、タイトルマッチを経験できたってことは、これはこれで良かったかなって思ってます。
――あのタイトル戦で気づかされた課題をもとに、その後は練習内容も変わりましたか?
やっぱり変わりましたね。練習量もさらに増えたし。やらなくちゃいけないことは、いっぱいあるんで。
チャンピオンのプランにはまった…
練習はまんべんなくやってるんですけど、やっぱり組み技、寝技ですよね。チャンピオンとやったときも、自分から寝技を仕掛けられるくらいのポテンシャルを僕が持っていれば、また流れは全然違ったなと思ったんで。
――タイトルマッチの前もレスリングの練習はそうとうやったんじゃないですか?
やりましたね。でも、まだまだなんで。
――デメトリアス・ジョンソン戦では、テイクダウンされてから立ち上がるというしんどいことを、ひたすらやり続けたじゃないですか。あれは体力的にはもちろん、よく5ラウンドの最後まで気持ちが折れなかったな、と思ったんですけど。
でも、5ラウンドの試合がキツいと言っても、練習のほうがもっとキツいですから。ゲロ吐くぐらいまで追い込んだ練習してたんで。そうじゃなかったら、途中で動けなくなってましたね。
――初の一本負けということについてはどうですか?
それは、チャンピオンがちゃんとプランを立ててきた人間の戦い方だったんで、そのプランに自分がハマッちゃったのかな、という感じです。
――残り1秒で極められてしまった、ということについては?
まあ、セコンドに「あと何秒!」とか言ってもらってたら、耐えられたかもしれないけど、判定負けだろうが一本負けだろうが、負けは負けですからね。次やったときは、逆に自分が一本かKOを狙っていくというだけですね。