新リーグの階層分けをJPBLが発表 1部にトヨタ、秋田ら12クラブが決定

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階層分けが決まった20クラブを発表したJPBAの川淵理事長(中)、大河理事(右)、境田理事(左) 【スポーツナビ】

 2016年秋に開幕するバスケットボールの新リーグを運営する「一般社団法人ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ(JPBL)」は30日、都内で会見を行い、新リーグ参入予定クラブの1〜3部階層分けを一部発表した。

 本日、発表されたチームの階層分けは以下の通り。

≪所属リーグ確定クラブ≫
【1部(12クラブ)】
秋田ノーザンハピネッツ
仙台89ERS
リンク栃木ブレックス
千葉ジェッツ
トヨタ自動車アルバルク東京
東芝ブレイブサンダース神奈川
浜松・東三河フェニックス
アイシンシーホース三河
三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋
京都ハンナリーズ
大阪エヴェッサ
琉球ゴールデンキングス

【2部(5クラブ)】
青森ワッツ
福島ファイヤーボンズ
豊田通商ファイティングイーグルス名古屋
バンビシャス奈良
高松ファイブアローズ

【3部(3クラブ)】
大塚商会アルファーズ
豊田合成スコーピオンズ
アイシン・エィ・ダブリュ・アレイオンズ安城

 クラブの選定基準は「ホームアリーナの入場可能数5000人」「年間試合数の8割のホームゲームを実施できるホームアリーナの確保」「年間売り上げ2億5000万円」という条件を中心に総合的に判断された。

 JPBLの川淵三郎理事長は会見の冒頭で「これが決まったからすべてうまくいくわけではなく、これがスタート」とコメント。現時点で未発表となったクラブに対し「1カ月間での各チームの頑張り、地域の市民やクラブの盛り上げ方といったものが最終的な要因になる」と、階層決定までのさらなる向上を求めた。

 また、現時点で所属リーグが決まっていないクラブは25クラブあり、1部か2部で検討されているクラブが15クラブ。2部か3部で検討されているクラブが10クラブであることも併せて発表。残りの25チームの振り分けは8月29日に発表される予定となった。

「リーグの改革が進んだことで、年俸が1億円を超える選手が輩出されたとか、世界で通用する選手がリーグから出たということになることを心から願っている」とリーグの発展に期待を寄せる川淵理事長だが、来年秋のリーグ開幕に向け、ここからさらなる手腕が問われていくこととなる。

 JPBLによる会見の内容は以下の通り。

1部のチーム数は最大18も視野に

川淵理事長(中央)は「これが決まったからすべてうまくいくわけではなく、これがスタート」とコメントした 【スポーツナビ】

登壇者:
[一般社団法人ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグ]
川淵三郎(理事長)
大河正明(理事)
境田正樹(理事)

川淵 今日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。タスクフォースが始まったのは1月末ですが、ちょうど半年が過ぎました。スタートの時点で6カ月後に新しいリーグに参加するクラブを発表できる舞台がそう簡単に来ないかなと思っていました。しかし、われわれが設けた高いハードルをそれぞれのクラブが最善を尽くしてクリアしていこうという努力が実って、今日1部、2部、3部のチームを振り分け、ハードルをクリアしたクラブを発表できることをうれしく思っています。

 さらに1部、2部、3部に最終的に決定されるまでにはそれぞれのクラブに努力目標が設定されているので、この8月の末までにすべてのクラブが決まるわけですけれど、その間、財政面の強化ですとか、多くのファンの賛同がそのクラブにあるのか、そういった情熱も含めて1部、2部、3部のクラブが決まると思います。ここまでたどり着けたことはインゴ・バイスさん(FIBAセントラルボードメンバー/タスクフォース コーチェアマン)、FIBAの財務理事の方、スコット・ダーウィンさん(FIBAセントラルボードメンバー)はじめ多くの方々のご支援があったからです。何よりも体協(日本体育協会)やJOC(日本オリンピック委員会)といったスポーツ関係の皆さんがバスケットボール界の発展に相当な関心を持ち、これからの日本のスポーツ界の改革も念頭に置いて見守ってくれたことに感謝しています。これが決まったからすべてうまくいくわけではなく、これがスタート。こういったリーグの改革が進んだことで、年俸1億円を超えた選手が輩出されたとか、世界で通用する選手がこのリーグから出たということになることを心から願っています。これからも皆様方のご理解と多くの紙面だとかメディアの中でバスケットボールが報道されることを心から願っております。

 1部または2部対象のチームは15チームありまして、それぞれの課題があります。2億5000万円の予算がいっていない。そういう財政面の問題だとか債務超過の処理の問題、アリーナの問題含めて15チームがその中から何チーム1部に入るか分からないが、ハードルを超えたチームが多ければそれなりのチーム数になると思います。最初にバイスさんから言われたのは14プラスマイナス2ということだったので、ということはもう12チーム決まっていますから、最大は16になるわけですけれど、状況によってはそれを超えるかもしれません。そういうふうにご理解いただければと思います。この1カ月間での各チームの頑張り、地域の市民やクラブへの盛り上げ方といったものが最終的に決定の要因になるかと思います。2部または3部対象のチームは10チームです。

――1部のチームの中にアリーナの問題で話題に挙がったチームもあるが、現段階でそれはクリアしたという認識でいいのか?

大河 改修をしながら5000人を目指すと報告があったケース、新しく5000人以上のアリーナを作ると首長などから報告を受けているケースとさまざまありますが、ほぼ解決しているクラブになります。

――1部または2部のクラブ数が15と多いが、その中で同等の条件のクラブが複数出てきた場合はどう振り分けるのか? また、1部のチームがどれくらい増えるのは許容範囲なのか?

川淵 バイスさんから14プラスマイナス2ということでくぎを刺されましたが、各クラブも相当な努力があって、かなりの高いハードルを超えてきているので、可能であれば18くらいまではいいかなと思っています。この1カ月間の(各クラブの)努力次第です。

大河 15クラブありますが、何らかの改善例を持っています。1つはアリーナ。5000人に届くアリーナが作れるか作れないかまだはっきりしていないケースです。それからホームアリーナを80%利用できる(行政の)支援文書がまだ来ていないケース。あとは財務の条件でいくと、売上が現時点で2億5000万円に達していないケース。これをどうやって2億5000万円に持っていくかというシナリオがしっかりと描けるか。さらには債務超過の解消のオペレーション。ここのところの確実性、主に施設と財務にウィークポイントがあって、ここをこの1カ月の間で解消できるか。そこがポイントになると思います。

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