全仏6連覇狙うナダル「まだ不十分」 ジョコビッチは4大大会制覇に向け快勝

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5連覇中のナダルは、地元フランス期待の選手をストレートで破り初戦突破。それでも今後のドローに不安が残る 【Getty Images】

 テニスの全仏オープンは26日、大会3日目を迎え、男子シングルス1回戦では、第1シードのノバック・ジョコビッチ(セルビア)、全仏5連勝中のラファエル・ナダル(スペイン)らが登場し、順調に2回戦進出を果たした。

 女子では第1シードのセリーナ・ウィリアムズ(米国)、前哨戦のムチュア・マドリード・オープンでセリーナを倒して優勝したペトラ・クビトバ(チェコ)も勝ち上がった。

不安残すナダル、いつもの誕生日を迎えられるか?

 今大会のポイントは2点に集約される。初出場から10年間で優勝9度のナダルが10度目の優勝を飾るか。唯一この大会だけ勝ちのないジョコビッチが、ナダルの牙城を崩し、キャリアグランドスラムを達成するかだ。

 ナダルは昨シーズン後半、手首の故障と虫垂炎の手術で戦線を離脱し、そこから計画通りには復帰が進んでいない。春に欧州で行われるクレーコート大会でエンジンをふかし、そこから全仏が行われるパリに乗り込んでくるというのがここ10年のルーティーンだったが、今シーズンは10年ぶりに欧州のクレーコートで1つもタイトルが取れなかった。

 誕生日は大会期間中の6月3日。これまで通りに29歳の誕生日を迎えることができるか。それとも年齢的な限界が近づいているのか、ファンは気をもんでいる。

初戦突破も気になるこの先のドロー

 1回戦の相手は地元フランス期待の18歳、クエンティン・ハリーズ。これまでツアー出場は1試合だけで、この大会では過去2年、いずれも予選落ちしている選手だ。ナダルにとって肩慣らしに相応しい相手だったのか、物足りなかったかは大会後の総括になるが、1時間49分の危なげないストレート勝ちだった。

 この段階での判断は難しいが、ナダルにとって現在のテーマは最大の武器であるフォアハンドだという。
「フォアのショットが以前より安定していないのは確かだ。スピンをかけることはできても、まだぎこちない。スムーズでない。悪いショットではないけれど、不十分だ」

 武器のフォアが気になるのは、今大会のドローの行方にある。第6シードまで落ちたことで、準決勝までの組み合わせにナダル、ジョコビッチ、アンディ・マレー(英国)、ダビド・フェレール(スペイン)という強豪が集まった。順当に勝ち進めば、ジョコビッチvs.ナダルという「事実上の決勝」が準々決勝で展開されることになる。

 しかも、2回戦の相手はクレー巧者のニコラス・アルマグロ(スペイン)。気の抜けない戦いが続く。

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